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うつくしい日本画『ふつうの系譜』展で心穏やかになる

今年のゴールデンウィークはあまり天気が良くないような予報。今日も昼ごろから雨でした。しかも夕方はかなりの降り。そんな中、5月8日まで開催中の『ふつうの系譜』展に府中市美術館に行って来ました。

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府中市は東京都のJR中央線沿いにある市です。新宿から京王線の特急で20分くらい。さらに駅から「ちゃうバス」というコミュニティバスで10分くらいの所に府中市美術館はあります。

今回の美術展は実は昨年同じ展示会をやっている最中に新型コロナの影響で中断せざるを得なくなったとかで、そのレベンジ開催のようです。

現在、日本美術の周りでは「奇想の系譜」が大流行しており、それ以外の本来良しとされたふつうの絵画の人気がイマイチなので、そこを掘り下げてふつうの良さを見ていこうというものです。

実は私も「奇想の系譜」は大好きで、どちらかというとそちらばかりこの10年15年は見てきた感があります。そこで今回は目先を変えたいと言う思いもあり、展示会に行ってみました。

今回の展示会で「ふつう」とされているのは、主にやまと絵、狩野派、円山四条派などです。要は若冲蕭白琳派以外と思えば分かりやすいのかも。見てきれいだなと思えるものを、と言うことらしいです。

途中架け替えがあり、後期は55点が展示されます。トータルで全106点です。

色々展示されていましたが、やまと絵の可愛らしさにほんわかしました。子犬の絵と言えば円山応挙ですが、『狗子図』が2点、さらに追加で府中市美術館が所蔵している『狗子図』も出ていて、その愛らしさにデレデレです。今展示会全体で私が一番気に入ったのは森狙仙の『藤下遊猿図』です。猿と言えば森狙仙なのですが、藤の花の下にぶら下がっている2匹の猿が生き生きと描かれ、今にも声を発しそうな様子。猿のごわついた毛並みの様子やこちらを見る猿の表情など、本当に素晴らしく、いくらでも見ていられそうです。狩野探幽の『朝陽鷹図』『山水図』も良かった。前期に行けば岸駒の『猛虎図』が見られたのです。屏風では岸恭の『四季花卉図屏風』がわんさか花と緑で溢れていて楽しく美しいです。ただ、保存の問題なのか手の跡らしい黒い跡が付いていて、ちょっと残念。

全部回っても45分で見終えてしまいました。割とあっさり目の展示会なので、日本画初心者や時間があまりない人でも大丈夫です。何より良いのが心が穏やかになりました。混んでいないのでゆっくり自分のペースで見られるのも良いです。

そして、展示会場外でできるお楽しみが色々用意されています。スタンプを押してお姫様の顔と子犬の顔を作ってしおりをつくる事ができます。スタンプを押す位置で顔が変わるので面白いです。岸駒の『猛虎図』の墨での塗り絵というのもあって、用意されている塗り絵の図柄に、水ペン、薄墨、墨で色を載せていきます。やってみると結構難しい。でも無茶苦茶楽しい!水ペンや墨ペンでの塗り絵は初めてでしたが、一枚塗るのに結構時間がかかりました。やっていた時は上手に塗らないと思っていたのですが、乾いたのを見て、結構上手と自画自賛してしまいました。

常設展示、ショップ、カフェもあり、のんびり遊びに行くにはぴったりの場所です。

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📷 上、展示会のチラシ。下左、右からお姫様のしおり、子犬のしおり、虎図の塗り絵、子供用のクイズ。右、お土産に買ったポストカード。


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📷 美術館のカフェ。左は本日のキッシュランチ(1,100円) 、カフェのテーブルの上の花。お水はセルフです。