このところ気持ちがパッとしないので、今日は気分転換に美術展に行きました。
左がレオナルド「少女の頭部/ 『岩窟の聖母』の天使のための習作」、右がミケランジェロ「『レダと白鳥』の頭部のための習作」
6月17日から9月24日まで東京丸の内の三菱一号館美術展で開催されている「レオナルド×ミケランジェロ展」です。
構成は以下の通り。
序章 : レオナルドとミケランジェロ そして素描の力
1. 顔貌表現
2. 絵画と彫刻 : パラゴーネ
3. 人体表現
4. 馬と建築
5. レダと白鳥
6. 手稿と手紙
終章 : 肖像画
70点程の展示のようなのですが、素描展なのであっさりしていてどんどん見てしまい、1時間もあれば見終えてしまいます。
レオナルドとミケランジェロの素描を並べて展示するというのは、いいアイディアだなと思いました。2人が生きていた頃から現在まで、2人の巨匠はライバルとして扱われてきたわけで、両者を一緒に見られるのはなんとも贅沢です。
素描は色々な事を語ってくれる物だと実感しました。ミケランジェロの何度も幾つものパターンが描き込まれた素描では、巨匠でも作品に対して最後まであがくのだと分かりました。途中まで掘ったのに大理石の中から黒い色が出てきてしまい、途中で放棄した像を、お弟子さん筋が何かの人が後から手を加えて完成させたというキリスト像も最後に展示されていました。
撮影コーナーもあります。ミケランジェロ+後世の彫刻家「十字架を持つキリスト」
作品自体は現存していないのに素描が残っていたので、それを元に再現された作品もあり、素描が残っていて良かった。
「世界で一番美しい素描」と言われているレオナルドの「少女の頭部 / 『岩窟の聖母』の天使のための習作」も出展されています。私はミケランジェロの「『レダと白鳥』の頭部の為の習作」が気に入りました。女性として描かれている作品のモデルは男性だそうで、なんとも優美な横顔を見せています。システィーナ礼拝堂の天井に描かれている作品の中にもこのモデルらしい女性が描かれていて、このモデルはミケランジェロのお気に入りだったのだろうと思われます。
70点程を見ている筈なのにあまり見た感じがなく、胃もたれしない展示でした。
途中の関連図書や図録の閲覧コーナーでじっくり関連図書を眺めてきました。
平日なのに結構混んでいました。気楽に覗くにはピッタリの展示会でした。やはり、美術展に行くと元気がでます。