ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

企業のレベルが透けて見える出来事

最近の日本の企業は10年前や20年前に比べてレベルが落ちているように感じます。
 
先日のベネッセの個人情報流失事件、それに続くベネッセの対象者への対応があまりに杜撰で対象者から憤りの声が出ているというニュースを聞いたりすると、企業のレベルが低下しているのを感じずにはいられません。
 
最近、こんなことがありました。ある仕事に応募したくて、書類を送りました。ある健康促進企業の社会貢献的な事業をやっている部署です。そこでは、クラシック音楽を演奏する若い層を育て、社会にクラシック音楽を普及させたいという理念を語っています。
 
7月31日(木) に留守電にその企業から3件もメッセージが入っていました。「Hの代理のIと申します。また掛けなおします」というものでした。スマホに残っていた留守電のメッセージに気づいたのは、その日の夜で、てっきり面接のお知らせなのかと思い、翌日、10:00頃にIさん宛てに電話しました。
 
Iさんが言うには、私宛に他の人の応募書類を送ってしまったので、届いたら返送して欲しいとのこと。
 
は ?
 
呆れました。他人の応募書類が私宛に帰ってくるわけです。それって個人情報なのでは ? そして、Iさんからはこのように返送してくださいというような指示はありませんでした。
 
普通、こういう場合は、最初に謝罪、次に返送方法の指示があるはずです。切手を貼った返送用の封筒を送るので、それに入れて返送してください、とか、宅配便の着払いで、そのまま開封せずに返送してくださいとか、全く関係ない人間に労力を提供してもらう場合はそのくらいの事はいうものです。
 
8月2日(土)に郵便でその間違った書類が届いたので、着払いで返送の手続きをし、本来の担当者であるHさんあてに、こういう方法で返送したのでという連絡のメールを送りました。
 
本日、15:00すぎにIさんからの相変わらず暗い声のメッセージがスマホの留守電に残っていました。種類は受け取ったので、私の書類を送ったのでよろしくとのこと。Hさんからは、謝罪のメールもお礼のメールもありません。
 
はっきり言って、この会社、ダメですね。人間は間違える生き物ですから、間違ってしまったのは仕方ないとしましょう。もっとも、ベネッセの個人情報流失事件のすぐ後で、他人の個人情報満載の応募書類を別の人間に送ること自体、本来あってはいけません。それでもやってしまったわけで、ここからが企業人として勝負なのです。その部分があまりにもこの会社はなっていない。失敗したのはIさんでしょうが、その上司のHさんはまったく出てこないのがまずおかしい。Iさんのミスは監督不行き届きとしてHさんの責任であるということをご本人が認識していないのです。私がもし悪い人間で、「そんなの届いていません」と言って書類を返さないで捨ててしまうとか、どこかに売りつけるとかしたらどうするのでしょう。危機感がまったく無いのが企業人としておかしいし、失格です。そして、連絡係のIさん。この人にも、自分がしでかしたことが分かってないらしく、常識が欠如しています。まず、さいしょに3度も留守電にメッセージを残したこと自体、判断力が全く無い。どうしてメールを送らないのか ? 3度連絡した内容はこういうことであり、お手数ながらご返送くださいという連絡がどうして出来ないのか ? 全く関係の無い人間に無駄な労力を使わせていることに対して申し訳ないという気遣いすらなく、「届きました」と言う声に感謝も感じられず、さわやかさのかけらも無いというのは、よっぽど人間として不出来なのでしょう。
 
若手育成を目指し、とか色々素晴らしいコンセプトを掲げていますが、こういう方たちがスタッフの組織では無理でしょう。人を育てようと思ったら、自分たちがお手本になるような人にならないと難しいです。
 
今回の件で私にとってよかったことってあるかな、と考えたのですが、こういう会社なんだなということが良くわかったというところでしょうか。どっちみち不採用なのでしょうが、はっきり言ってこんなレベルの低い方たちとは一緒に働きたくないですから、もし採用になったとしてもこちらからお断りです。
 
話はベネッセに戻りますが、ベネッセという企業が教育産業であるという点で、この企業に子供の教育をお願いするのに不安を覚えた方たちは多かったと思います。情報流失の犯人はベネッセからアウトソーシングで仕事を請けている会社の従業員だったらしいですが、まるで自分たちは被害者ですといったような態度で、悪いのは外部の会社であるという論調は、企業の対応としてはあまりにもお粗末です。その外部の会社に仕事を依頼していたのはベネッセで、外部の会社はベネッセを名乗って仕事をしていたでしょうから、外部といえどもベネッセの監督不行き届きでしかないはずです。その外部の会社が「ベネッセに代わって○○を行っています」とうたって仕事をしていた場合も、同様です。責任問題になった時に、きちんと責任がとれない教育企業のサービスを、自分の子供に受けさせたくないですよね。
 
ベネッセはまず、自社の社員教育に力を入れて欲しいものです。情報流出はあってはならないことですが、その後の対応で誠意を見せれば、ダメージは最小限にとどめられるでしょう。ヒトのせいにして自分は悪くないという態度をとることで、信用はガタ落ちです。一度失った信用を回復するには、多大な努力と長大な時間が必要です。
 
身近に起こった出来事が、最近の事件と同じような様相を見せたので、どこの企業も同じようなのだと感じました。企業のレベルの低下は、すなわちヒトのレベルの低下です。企業の規模に関わらず、また役職やポジションに関わらず、その会社の名前を名乗って仕事をする時は、その会社の代表なのですから、相手に対して誠意ある対応をしていただきたいと思います。