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手に汗握る心理戦 「スーパー・チューズデー」

映画「スーパー・チューズディ」を見てきました。
 
ジョージ・クルーニーの監督作品で、ゴールデン・グローブ賞主要4部門にノミネートされた問題作です。アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデン・グローブ賞に主要4部門でノミネートされているにも関わらず、アカデミー賞ではノミネートは脚色賞のみ。それはともかく、作品自体の出来はとても良い作品です。
 
政治ドラマというより、政治サスペンスとでも言いましょうか。心理戦が見事です。本当に手に汗握る、という表現がぴったり。二時間足らずの映画ですが、スピーディーな展開で、見ごたえも十分。
 
アメリカの大統領選挙戦というのは、長く険しい道のようで、とにかくドラマチック。この作品では、民主党予備選挙に立候補したペンシルバニア州知事のモリス、彼の選挙参謀として働くスティーブン、スティーブンのボスであるポール、敵陣営の参謀であるダフィ、投票の鍵を握る大物議員トンプソンと激戦のオハイオ選を勝ち抜く為のあの手この手の駆け引きが繰り広げられる。予備選でオハイオで勝利することは、大統領選に勝ったも同然というほど最重要な洲なのだとか。
 
モリスが大統領になれば、ホワイト・ハウスで大統領のスタッフとして活躍することが約束されている若干30歳の辣腕参謀のスティーブン。自信満々の彼に的陣営の参謀から引き抜きのオファーがある。さらに、若く美しいスタッフのモリーとの情事と、昼も夜も大忙し。ところが、そんな彼が一転、奈落の底に突き落とされることに。さあ、そこからどうするのか、というのが最大の見所。
 
それにしても、妥協を許さない大統領候補も辣腕の参謀もネックは女性であったとは。これが例えば、フランスとかイタリアであったらどうなのでしょう? あまり問題ないように思いますが、アメリカというのはなぜか女性問題には敏感なお国柄。
 
どこに落とし前をつけるのか、誰がジョーカーを引くことになるのか、誰が正義を裏切ることに成るのか・・・。どきどきしながら事の行方を固唾を呑んで見守るばかり。
 
それにしても、主演のライアン・ゴズリングはいい役者だと思います。芸達者がびしっと脇を固めた配役といい、テーマの選び方といい、ジョージ・クルーニーの作品は毎回楽しみ。この人、徹底的に社会派なんだな、と感じさせられます。先日も、スーダンの惨状を訴えるデモで逮捕されちゃってましたしね。
 
今年は、あっちの国もこっちの国も占拠の年。是非、この作品を見て、選挙戦というサスペンスに手に汗握ってください。結構、現実にありそうな話ですから。