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ドラマ「疑惑」を見る

松本清張没後20周年特別企画のドラマ「疑惑」を見た。
 
あらすじは、海に落ちた自動車から、後妻の球磨子だけ助かり、夫の白河は死亡する。白河には3億円の保険金が掛けられていたこと、球磨子に前科があったこと、球磨子の素行の悪さや強欲さから保険金殺人の容疑者として逮捕される。球磨子の弁護を担当するのは佐原千鶴。当初、千鶴は球磨子が犯人だと思っていたが、調査を進めるうちに思わぬ真実が見えてくる。
 
この作品は映画になったのをテレビで見たことがあり、その後も何回もドラマ化されているようで、タイトルだけではどういうドラマかわからなかったものの、自動車が海に突っ込んでいくシーンを見て、「あぁ、あれね」と思いました。あのドラマなら面白いはず、という期待と、今回、毒婦 球磨子役が「カーネーション」の尾野真千子さんだったので、期待感も高まろうってものです。
 
実際、面白かったです。見ごたえがありました。こういう見ごたえのある役こそ尾野真千子さんはやるべきだと思いました。あのふてぶてしさ、女の怖い部分を匂いのように出していて、ゾッとしました。「カーネーション」の後、テレビドラマでは「サマーレスキュー」に出ていましたが、何だか似合っていない役だったと思います。「サマーレスキュー」自体はなかなかいいドラマなんですが、尾野真千子さんじゃなくてもいいし、むしろ別のもっと軽目のキャラクターの女優さんで十分でした。今回、久しぶりにこくのある尾野真千子さんを見た気がします。
 
「疑惑」という作品は随分前に書かれたもので、今の時代にドラマ化するとなると、現代風のアレンジが必要です。最後の方、すべて弁護士の裏を取る調査をもとに組み立てた推測で公判が展開されていくのが気になりました。最近「CSI」のシリーズをよく見ているので、先に警察で調査していないのが納得がいかない気分になつてしまいます。現代の話にしなくても、10年くらい前の時代設定でもむしろよいのでは、とも思います。
 
そして、何だか今世間を騒がせている尼崎の事件の首謀者とかぶったりして、そういう意味ではとても今時の話なのかもしれません。もっとも、現代では現実の方が小説よりすごいことになっていますけどね。
 
2時間サスペンスとしては、なかなか面白かったです。