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ないしょだから知りたい 「パウル・クレー展 だれにもないしょ」

8月30日(日)、宇都宮美術館で開催中の「パウル・クレー展 だれにもないしょ」を見に行きました。

私、今まであまりパウル・クレーって関心がなかったのですが、先日NHKの「日曜美術館」で特集していたのを見て、俄然興味が湧き、見に行ってしまいました。宇都宮って、遠いよね、と思っていたのですが、調べたら90分くらいで行ける事が分かり、甲府に行くより近いよねと、出かけたのです。
 
初めて訪れた宇都宮美術館はおしゃれな平屋建ての白い建物が、しのつく雨の中に佇んでいました。
 
企画展の会場は丸い空間にパウル・クレーの人生の紹介がされていて、こういう人だったのだということが簡単に抑えられます。60歳でなくなったのじゃなかったかしら。早死にだな、と感じました。
 
会場は2つに分かれています。
 
構成は以下の通り。
 
第1章 何のたとえ?
第2章 多声楽 ( ポリフォニー )  複数であること
第3章 デモーニッシュな童話劇
第4章 透明な迷路、解かれる格子
第5章 中間世界の子どもたち
第6章 愚か者の助力
 
パウル・クレーの絵は暖色で温かいイメージだけど、描かれている物はむしろ暗い。明るい色使いなのに描かれているのは墓地だったり、亡くなった人だったり。本当は何が描かれているのか、多分彼本人でないと分からないと思う。見ている方は、想像するのみ。
 
パウル・クレーが生きた暗い時代を生き抜くための工夫なのか。彼の故郷スイスにパウル・クレー・センターがあるくらい、愛されている画家なんだなと思う。作品数も膨大だろう。研究も進んでいるそうだ。でも、本当のことは、きっと彼だけしか分からない。キュッチ・コピーの「だれにも ないしょ」とは、言いえて妙だ。そのないしょのことを、後世の私たちは聞いてみたいと思うのだ。
 
パウル・クレーの絵は、まるで私たちを彼の作り出した迷路に誘いこみ、迷子にしてしまうような絵だと感じた。
 
行って良かった展示会でした。

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