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尾形光琳の「風神雷神図屏風」を見る

先日、東京国立博物館 (トーハク) の「栄西建仁寺展」で俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を見て、期を同じくして常設展で公開中の尾形光琳の「風神雷神図屏風」が見たくて、3日(土) にトーハクを再訪しました。

GWと言う事もあり、いつもより混んでいました。

さて、お目当ての尾形光琳の「風神雷神図屏風」は本館2Fの「日本美術の流れ」というコーナーにありました。

尾形光琳俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を模写したという作品ですが、一説には光琳宗達の作品の上に紙を置いて写したのではないかとも言われています。

色は光琳の方が鮮やかで、美しいです。宗達の方は、経年劣化なのか、バックの金地もくすみ、全体的に色が抑え目です。ただそれが逆に渋味を増して見え、味わいにもなっています。たらしこみで描いた黒い雲も、宗達の方は雲が集まって来る感じです。光琳の方は、しっかりと集まった黒い雲に乗っています。風神雷神の位置が光琳の上は、上の位置が同じ位に描かれているが、宗達の方は雷神が少し風神より上に描かれています。光琳の方は、屏風に全体がしっかり収まっています。宗達の方は、雷神の背中に背負った輪が屏風からはみ出し、躍動感があります。

私はバランスとしてはオリジナルの宗達の作品が、いいなと思います。色の鮮やかでは、光琳の作品も美しく、こちらもぐっときます。雲を集めて走り込んで来る風神、歌舞伎の見栄をきるような姿勢の雷神、ととにかくバランスがよく、魅力的な画面構成で、こんな屏風は他にありません。これ一枚で、日本美術の代表と言えそうな作品です。宗達光琳、いずれも美しく、好みは別れそうです。

風神雷神図屏風」だけでも楽しめるのですが、今回は土器を見るという目的もありまして、そちらも堪能致しました。

仮面の展示があり、このコーナーも面白かったです。日本のものと言うより、伝来した物なんだろうと言う奇抜さで、一見の価値ありです。

トーハクの常設展は充実していて、楽しめます。