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甘い生活を目指しています。

銀座で地獄めぐり 「地獄絵ワンダーランド」展

今日は雨が上がり、曇りの中から覗いた太陽は、もう容赦無く照りつけるのでした。気温もここ数日よりは高いものの、それ以前の猛暑に比べればしのぎやすい程。

今日は精神にエネルギー・チャージをしようと、三井記念美術館で開催中の「地獄絵ワンダーランド」展に行って来ました。

数年前に三井記念美術館で「妖怪展」が、とても楽しかったので、期待していました。

今回は妖怪ではなく地獄絵。私は怖い物見たさで、洋の東西を問わず地獄絵って見るのが好きです。作者が想像力を絞って描いた地獄は恐ろしくもあり、可笑しくもあるから。

今回の展示構成は以下の通り。
第1章 ようこそ地獄の世界へ
*入り口はのんのんばあと地獄めぐり
*往生要集の世界
*六道・地獄の光景
第2章 地獄の構成メンバー
閻魔王・十王・地蔵菩薩
第3章 ひろがる地獄のイメージ
*山のなかの地獄
*「心」と地獄
*地獄めぐりの物語
*「ひろがる地獄のイメージ」から「地獄絵ワンダーランド」へ
*「心」の字の展開
第4章 地獄絵ワンダーランド
第5章 あこがれの極楽
*厭離穢土・欣求浄土

全くの情報も無いまま行ったのですが、最初のコーナーはなんと水木しげるさんの作品で、ダンテの地獄めぐりよろしく、案内役がのんのんばあによる地獄めぐりです。マンガになった途端、物凄く分かりやすいなぁと思います。

日本の地獄絵は平安時代頃の作品を以前、出光美術館で見た事があり、一応の知識はあります。今回、江戸時代の作品がありましたが、もう時代が下って来ると、地獄絵も随分と様変わりし、ポップです。しかも新しい罰が出来ていたりして、仏教はそれを信心する民衆と共にその時代に沿ったものなんだと感じました。私としては、室町時代とかのものの方が好きです。

白隠禅師の「地獄極楽変相図」と書「南無地獄大菩薩」もあり、閻魔大王を真ん中に地獄と極楽、六道が描かれているのですが、隠せないユーモラスな画風に、全く怖く無いし、むしろほっこり。

木喰明満の「木造 十王坐像・葬頭河婆坐像・白鬼立像」も、デフォルメされた木造で、いい感じでした。

全体的には地獄絵ながらあまり怖くない。むしろ楽しいというか面白く、もっと色々見てみたいと思いました。

会場に入る手前にある映像コーナーの作品は必見です。入る前に見ると予習になってよいと思いました。私は、会場を出た後に見たのですが、地獄について上手にまとめられています。

「天界」にもいい事ばかりではなく、苦があるのだそうです。後ろの席で見ていた60代の男性が「へー、天界にも苦があるんだ!知らなかった」と思わず叫んでいましたが、私も始めて知りました。どうやら天界でも、人としてきちんとしている様努力が必要のようです。

今回の展示会は私としてはちょっと食い足りない気がしましたが、日本画や仏教初心者や初めて日本画を見る小学生にはいいと思います。日本画に親しんでもらうきっかけとなるのではと言う内容です。夏休みなので、子供の来場も考えての構成なのでしょうし、子供同伴の大人は入場料が700円に割引されます。

9月3日まで開催しているので、是非、銀座で地獄めぐりを楽しんで頂きたいと思います。

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