鉄道開通150周年記念の特別チケットでJR東日本の新幹線・在来線3日間乗り放題というチケットを利用して、東北に旅に出ました。
行き先は秋田県の秘湯と言われる乳頭温泉郷、岩手県盛岡市、宮沢賢治のイーハートーブでお馴染みの花巻です。
1日目は朝8:43に大宮からはやぶさ7号 新函館北斗行きに乗り込みまして、10:30には盛岡着。
この旅の目的の一つが盛岡でじゃじゃ麺を食べると言うもの。有名店の白龍(ぱいろん) さんの駅ビル店が11:00オープンなのでしばらく待って入店。もちろんじゃじゃ麺(小)を注文。あとでチータンタンにしてもらいました。店員さんが「初めての利用でしたら小にしといた方がいい」と勧めてくれたのですが、小でもこんなに量があるのかと思う程の量でした。じゃじゃ麺は平打ちの細うどんの様な麺にきゅうりやネギの刻まれているものが麺の上にトッピングされ、その上に味噌が乗っています。肉味噌かと思ったのですがさにあらず。甘味噌でもなく結構しょっぱいのです。これをよく麺に混ぜ込んでいただく様です。お好みで味を調節できるように色々な調味料が席に用意されていました。まろやかにしようとお酢を少々加えてみました。う〜ん。一口残して席に用意されている生卵を皿に割り入れよくかき混ぜます。お店の方が麺の茹で湯を注いでくれます。よーく混ぜて、調味料で味を整えて頂きます。私のお皿では塩味を足しました。卵スープみたいな感じでした。味噌の残量が少なかったのか、比較的澄んだ感じのスープでしたが、妹のは味噌が多かったのか茶色いスープになっていました。自分で味の調節をするところがアジアチックで楽しいです。
えーと、実はずっとじゃじゃ麺を食べたいと夢見ていたので、勝手に期待値が上がってしまっていました。期待したほどすんごく美味しいものでもないなぁ、と言うのが感想です。何回か通うと違ってくるのかもしれません。チータンタンにしてもらって、610円でした。あまりの安さに驚きました。
📷 上がじゃじゃ麺(小) 、下左、よく混ぜたところ。テーブルに卵が用意されています。下右、チータンタンにしたところ。
さて、ここからは秋田行きの新幹線こまちで田沢湖駅、そこからはバスの乳頭線に乗り継いで乳頭温泉を目指しました。バスに乗る時に宿に電話して、バスの終点までお迎えを頼みました。盛岡を12:35に出て田沢湖駅に13:10着。バスは13:20発の為、綱渡りの様な乗り換えをし、終点に14:07着。宿のバンに揺られて狭い山道を進むこと10分ほどで到着。私たちがお世話になるのは乳頭温泉でも奥地にある孫六温泉さんです。このバス移動の最中、どんどん山に近づいて行き、紅葉の進行具合が深まって行きました。次々と出てくる景色が美しく、この地域は黄色い紅葉らしく、その中に深く入って行く感じが素敵でした。
乳頭温泉郷は7つの宿があり、温泉郷としてはそれ以上の数の泉質があると言われています。大きく3つのエリアに別れ、1つ目が乳白色の湯で乳頭温泉の貌とも言える鶴の湯温泉、2つ目が女性に人気があると紹介されている妙の湯温泉、大型の現代的な施設の休暇村、小学校校舎を移築した建物の大釜温泉、ブナの林を眺めながら入れる湯船の蟹場温泉、3つ目が山の入り口に位置する2館で、単純硫黄温泉が湧き出て黒い卵がシンボルの黒湯温泉と川のほとりにありラジウム鉱泉と単純硫黄泉の2つの泉質の温泉がある孫六温泉です。
6月、旅行のプランを始めて、目的地が決まったのですぐに宿の予約をしたのですが、一番人気の鶴の湯は予約が取れず、予約が取れたので孫六さんにお世話になることにしました。その際、休暇村に行くと近代的で普段の生活と変わらなく快適なんだろうな、とは思ったのですが、せっかく秋田まで行き、更に山の中の「秘湯」に行くわけですから出来るだけ「秘湯」感のある方が面白いかなと思ったのと、泉質の違う2つの温泉があるので孫六温泉を選んだという面もあります。
孫六温泉は川のほとりで宿から川のせせらぎ、と言うかかなり大きな川の流れる音が聞こえてきます。部屋は和室8畳で、床の間、押入れがあり、和テーブルにお茶の用意がされていました。ポットは沸かすタイプではなく魔法瓶です。テレビも冷蔵庫も貴重品入れもありません。貴重品はフロントに預けますが、山奥でお金を使う場所がありません。
風呂は宿の建物から出て、川沿いに降りて行く建物にあります。男女別内湯の唐子の湯、引き戸を開けるとカランコロンと鳴ります。こちらは木の風呂です。こちらがラジウム鉱泉です。一つ下の建物、石の湯は入り口を入って左に女性用脱衣所、そこを左に抜けると女性用の岩の露天風呂です。こちらは単純硫黄泉で色が白緑色です。脱衣所から右に出ると内湯の岩風呂、続く露天風呂は岩風呂が温度違いで2つあります。混浴用ですが、女性専用になる時間があり、その時間に利用しました。内湯は熱すぎて入れなかったのですが、露天風呂はいい湯加減で、特に川に面している方が気に入りました。この露天風呂は単純温泉、混浴用の内湯は単純硫黄泉だそうです。夜に入ったので川の流れる音を聞きながらの入浴は癒されました。
食事は食堂に会して供されます。17:30からでその少し前に宿の方が「お食事ですよ」と声をかけてくれます。食堂に行くと、各テーブルにお料理が用意されており、後からお櫃ときりたんぽ鍋がやってきました。飲み物を飲む人は注文し、夕飯スタート。各テーブル、お酒を頼んでいましたが、食後に入浴予定だったので私は控えました。
お料理は豪華さや派手さはありませんが、山の実りのあれこれがてんこ盛りな感じで、小鉢が並びます。お魚はイワナの塩焼き、煮物、山菜があれこれ、途中稲庭うどんも運ばれてきました。小鉢の「とろろを入れると美味しいですよ」との事で残っていた半分を入れて食べたら稲庭うどんの美味しい事!きりたんぽ鍋はいい出汁が出ていて美味しく、スープを飲み干してしまうまで頂きました。女将さんお手製らしい漬物が美味しいです。売っていれば買って帰りたいくらい。この宿ではお土産やグッズなどは何も売っていないのですが、「女将さんの漬物」として真空パックで500円くらいで出したら、結構買って帰ると思うのです。そんなのも無いのが、この宿の良さと言えば良さかもしれませんが。更に、晩御飯が早く、夜にお腹が空いてしまった場合に備えて、おにぎりを作れます。お櫃に余ったご飯で私たちは各自、小さめのおにぎりを作りました。甘味噌が晩御飯で出たので、それを中に入れてみました。後に食べたら美味しかった!ご飯が足りない時は持って来てくれます。
📷 ここにデザートのりんごの剥いたのと枝豆、稲庭うどんのお椀付き。
この日は宿のお風呂入る前に「湯めぐり手帖」(2,000円) を利用してご近所の黒湯温泉に行きました。「湯めぐり手帖」はこの手帖で自分の泊まっている宿以外の6件の立ち寄り湯に入れます。各温泉を繋いでいるバスにも見せるだけで乗れます。
橋を渡ってすぐの黒湯温泉は山に抱かれている宿で、茅葺き屋根の建物が見られました。受付を事務所で済ませて、提灯の下を抜けて進んで行くと、硫黄の匂いがしてきます。ボコボコと硫黄泉が沸いている様子が見られ、その脇を通って女湯へ。内湯と露天風呂で、露天風呂の隅に打たせ湯があります。露天風呂が人気なのか、何人もすでに入っていて、混んでいました。湯は緑白、入っていると「肌がヌルヌルする」と妹とは言い、私は「肌がキシキシする」と言いました。温度はそんなに熱くなく、長く入っていても大丈夫です。出た後、ポカポカします。
黒湯温泉はカフェと休憩ができるスペースがあり、外の水で冷やしていたラムネを飲みました。ラムネを飲むなんて、一体いつぶりでしょう? 硫黄泉の脇にゆったり休める木のベンチがあるのですが、そこで黒卵を食べていた人たちがいましたが、この売店で買えます。契約牧場からの牛乳もおススメらしいです。(私は牛乳は飲まないので) 黒湯温泉では宿のキャラクターがあったり、売店でも色々なグッズや土産も置いていました。
この日は2件の温泉に行き、出た後は肌がすべすべという効果がすぐに出ました。更にポカポカ感があり、温泉に入ったなぁという感が感じられました。
やる事が無いので21:30には寝てしまいました。