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気楽に行こう 「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」展

3月19日(土)に江戸東京博物館で開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」展に行って来ました。

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今回の「ダ・ヴィンチ展」の目玉は絵画「糸巻きの聖母 ( バクルーの聖母 ) 」と、沢山残されているダ・ヴィンチの手稿の中から「鳥の飛翔に関する手稿」です。
 
「糸巻きの聖母」は個人蔵で2009年からスコットランド・ナショナル・ギャラリーで一般公開されるようになった作品だそうです。スコットランドとイタリア意外では、初めて公開される作品だそうです。そういえば、今までレオナルドの作品で、こういうのがあったとは知りませんでした。
 
「鳥の飛翔に関する手稿」は、レオナルドの手稿の中でも人気が高く、今回、こちらも日本初公開だそうです。
 
土曜日に行ったせいか結構混んでいました。入場は、待たなくても入れたのですが、お目当ての「糸巻きの聖母」はそこだけで60分待ちのプレートを掲げた係員が立っていました。蛇行して並んでいる長い列のお尻について、待ちました。実際は30分待ちくらいで、絵の最前列までたどり着けました。
 
色の使い方のせいか、総体的に暗い感じの絵でマリアは節目勝ちの憂い顔。通常のマリアの衣装である赤と青をまとっておらず、青一色の衣です。バックは茶色い山、その遠景には淡い緑の山、マリアとイエスが腰掛けているのは茶色い岩と、とにかく色味が地味です。生きる希望というよりは、今後わが子に降りかかる試練を今から憂いている母という感じです。
 
私としては、この絵はあまり好みではないな~と思いました。マリアの膝や肩の辺りの描かれ方も、なんだかダ・ヴィンチっぽくない気もしますし。
 
「鳥の飛翔に関する手稿」は楽しかったです。もちろん、まったく何が描いてあるかは読めません。イタリア語なんだろうし、ついでに鏡文字です。でも、ダ・ヴィンチの手稿の魅力というのは、ノートなのに美しいところです。どうしたら鳥のように飛べるかを考察したノートで、鳥の絵が文字の隅に色々描かれています。中には、人間が作られた翼で飛ぶための装置の図解などもあり、結構チマチマ小さく描かれているのに上手。中には、屋外でノートを書いたのか、葉っぱの素描入りというのもありました。
 
お土産コーナーで「手稿」の絵葉書を購入しました。額に入れて飾るとおしゃれなインテリアになってしまうのも、すごいところです。
 
それ以外のダ・ヴィンチ本人の展示では、ダ・ヴィンチの手の素描や子供の足の素描は、いかにして彼の絵画が出来上がっていくかを見るようで興味深いです。更に、構想していた飛行球体の模型や橋の模型などの立体物のコーナーも面白く、ダ・ヴィンチの万能の天才ぶりがよく分かります。
 
それ以外の展示は、色々な人が描いたダ・ヴィンチ肖像画とか、オリジナルがダ・ヴィンチの素描で、それを素に他の人がした素描、レオナルド派の作品などが展示されています。しかし、最近の「ダ・ヴィンチ展」のつど、レオナルド派の作品の紹介がよくあるのですが、ほとんどは見るべきものがありません。工房に師匠にせまるほどの職人がいなかったのかなと思います。ルーベンスの工房には、師匠そっくりに描けるほど腕のいい職人で、のちに独立した人が何人もいたのにね。
 
今回だと、ルイーニの「聖母子と洗礼者聖ヨハネ」とジャンピエトリーノの1作品。確かタイトルは「聖家族、聖エリザベツと洗礼者聖ヨハネ」だったでしょうか。その左隣にあった「作者不明」の「悔悛するマグダラのマリア」は中々ドラマティックで面白い作品でした。そして、ダ・ヴィンチの愛した弟子のサライの作品「12歳のキリスト」も展示されています。このあたりが、ダ・ヴィンチ本人の作意外の見所でしょうか。
 
この展示会は、ちょっと意外なほど、お土産コーナーが充実していました。定番の絵葉書やクリアホルダー、トートバッグ、Tシャツなどのほかにも、お菓子やワイン、さらにヴェネツィアングラスを使ったアクセサリーなど、色々ありました。グッズを買っちゃおうかなと、ちょっと思いました。
 
ダ・ヴィンチだからと気負わずに、気楽に見に行って欲しいです。見るべきところは限られているものの、待ち時間も考慮して、余裕を持ってお出かけください。