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「熱狂の日音楽祭」 2日目

熱狂の日 音楽祭」2日目です。
 
今日も一日、音楽を堪能いたしました。
 
本日は、まずスタンプラリーの最後のひとつを頂いて、オリジナル・エコバッグに交換していただきました。今年は、「マーガレット&別マ創刊50周年展 in 丸の内」というのをやっていて、どうも丸の内商店街と少女漫画雑誌マーガレットとの提携企画らしいです。頂いたバッグ、38×38cmくらいで、A4サイズも入りそうなしっかりしたものだったので、今後重宝しそうです。ありがたいです。ウィーン土産のシシーの絵のついたバッグが、絵の部分がボロボロで、最近みすぼらしくなってしまっていたので。
 
さて、スタンプ・ラリーの景品引き換えも、マンガの原画展覧会も済み、本日最初の公演は、丸の内エリアコンサートとして丸ビルのマルキューブで行われるフラメンコを見に行きました。思いの他並ぶ時間はかからなかったものの、きちんとお席に座れました。
 
フラメンコの公演は、現在開催中の「フラメンコ・フェスティバル」に出演している方たちの登場です。踊り手はソラジャ・クラビホさんとリドン・パティニョさん、歌手にエンリケ・エル・エストレメニョさん、ギターがアントニオ・サンティアゴさん。ギターと歌い手も第一線で活躍している方だそうで、歌手のエンリケさんの声は素晴らしかった。ギターも情緒を高めます。そして、とにかく圧倒されたのが踊りです。クラビホさんはわりと太めといいますか、どっしりした体型の中年女性です。でも、とにかくキレがあります。フラメンコ独自の動きとでもいいましょうか、ヒュッと腕から回るような動きの時の、素早さはなんともキレがあります。そして、手の動き。手の表情の豊かさ。手が柔らかい動きをして、感情を表現しているようです。フラメンコというのは不思議なダンスだな、と初めて思いました。下半身はドシンドシンと床を踏み鳴らす力強い脚でのリズムを刻みながら、上心身では背筋はまっすぐ伸び、威厳すら感じさせるのに、その腕と手の表情の柔らかさと多彩さ。クラビホさんが苦悶の表情で踊っています、そして一瞬神が降りてきたような歓喜の表情に変わります。その見事さ。もっと見たいと思わせます。若手のパティニョさんは小柄です。日本人より小柄かも。でもその小さな体からは想像できないような力強いステップを踏みます。足技とでも言うのでしょうか、ステップの刻みの確かさで見せてくれます。とにかく素晴らしいステージでした。本物を見せてもらった気がします。
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さて、その後、丁度TOKIAのガレリアでやっていたエストゥディオ・カンデーラというフラメンコ教室のグループのフラメンコを途中から見ました。歌い手の男性はなかなかいい声でした。しかし、失礼ながら、ダンスが下手。人数は10名くらいのダンサーがいるのですが、先に本物を見てしまった後だけに、なんだかちょっと・・・。それでも、色とりどりの衣装を身にまとったダンサーの方たちが楽しそうに踊っていたのは素敵でした。素人は、自分が楽しいのが一番ですからね。以前、日本はスペインに次いでフラメンコ人口が多い国だと聞いたことがありますが、どうしてなんでしょうね。
 
有料コンサートの合間に、丸の内エリアコンサートとして、ブリックス・イメージ 2
スクエアで木管五重奏の演奏を3曲ほど聴きました。なんで3曲かといいますと、有料公演の時間になってしまったからです。ブリックス・スクエアの中庭は緑がいっぱいなので、木管五重奏とは何だか相性がいい会場のように見えました。まるで森の中で演奏しているような感じで、木管と自然というのは合いますね。
 
LFJ ( 「熱狂の日」音楽祭 ) のメイン会場の展示ホールで、出演者は有料出演者になるものの誰がでるかは当日発表、ということで、ピアノがドンと1台置いてあったので、ピアニストだよねと思って待っていたところ、福間洸太朗さんという若手のピアニストが登場しました。明日、ドビュッシーとか演奏するみたいです。先に、演奏を堪能イメージ 3
いたしました。若いのに、なんだか優雅です。
 
展示ホールで3度のThe Cherry Boys のディキシーランド・ジャズを楽しみました。会場が地上階より広いので、なんだか悠々と演奏している感がありました。このグループの演奏は、とにかくにぎやかで楽しい。今回のテーマでは19世紀末から20世紀のパリということですが、そこにはジャズは含まれていないのでしょうか ? フランスって確かジャズが盛んな国だと思っていたのですが。ま、どうでもいいのですが、楽しい公演でした。
 
今日の有料公演は2つ行きました。1つ目は「パリとスペインのマリアイメージ 4
ージュ①」というコンサートで曲目は以下の通りです。
 
ロドリーゴ : ある貴紳のための幻想曲
ファリャ : 交響的印象「スペインの庭の夜」
        En el Generalife
               Danza lejana
               En los jardines de la Sierra de Cordoba
 
出演者  
  村治佳織 ( ギター )
    ルイス・フェルナンド・ペレス ( ピアノ )
    シンフォニア・ヴァルソヴィア
  ジャン=ジャック・カントロフ ( 指揮 )
 
「ある貴紳のための幻想曲」で、村治佳織さんが登場。テレビCMのイメージでボーイッシュな方をイメージしていたのですが、ロング・ドレスで登場です。私、クラシックのコンサートでギターがオーケストラと共演するというのは初めて見たので、新鮮でした。曲自体、なんだか穏やかでどこかの農村にでもいるような気がしてきます。和みました。それにしても、ギターってとてもスペイン的ですね。村治さんの演奏、素敵でした。
 
「スペインの庭の夜」では、ピアニストのペレスさん登場。スペインものをスペイン人のピアニストで聞いてみたいなと思って、この公演を選びました。ペレスさんは、私、初めてかもしれないです。見た目は公認会計士みたいな方で、やせているように見えます。その長い指先から繰り出される音は、なんと言うか繊細かつ力強い。鍵盤の上を白鳥の羽ばたきのように指が滑っていきます。この人の手は長く指も長いなと思いました。スペインという国独特のニュアンスが感じられます。なんでだろう ? 見た目は公認会計士なのに、血の熱さなんでしょうか ? それにしても、この「スペインの庭の夜」というのは変わった曲だなと思いました。ロペスさんで別の曲も聞いてみたいです。アンコールはソレールの「ピアノソナタ D84 ニ長調」でした。
 
2つ目の有料公演は21:15からの「216」に行きました。曲目は次の通りです。
デュカス : 交響詩魔法使いの弟子
ラヴェル : 左手のための協奏曲
 
出演者は、
  マリウシュ・ヴィルチンスキ ( ライブ・ドローイング )
    ボリス・ベレゾフスキー ( ピアノ )
    シンフォニア・ヴァルソヴィア
  ジャン=ジャック・カントロフ ( 指揮 )
 
1曲目はシンフォニア・ヴァルソヴィアによる「魔法使いの弟子」。この曲、とても可愛くて、すごく素敵です。アニメになっているらしいのですが、本当に留守番をしている魔法使いの弟子が魔法が下手でてんやわんやになってしまう様子が目に見えるようです。
 
2曲目は「左手のための協奏曲」で、第一次世界大戦で右手を失ったオーストリアのピアニスト、ウィトゲンシュタインの為に書かれた作品なのだそうです。左手だけでの演奏はとても難しいのだとか。ここで、技巧派のベレゾフスキーさん登場。今回、左手だけです。しかし不思議なもので、左手だけで演奏しているのに、普通の人の両手の演奏よりも音の数が多いように感じます。左手だけなのでカバーする鍵盤の範囲が通常の左手よりも広く、左手がすごい速さで音を紡ぎ出していきます。名手が弾けば左手だけでも、ピアノはこんなにも雄弁か、と思わせるような演奏でした。左だけのピアノのパートとオーケストラの演奏が相まって、効果的でした。オーケストラはあくまで左手のピアノの邪魔をせず、バックで見守っているような曲だなと感じました。初めて聞いた曲ですが、美しく優しいところもあり、いいなと思います。後半、「ボレロ」と似た感じの展開もありますね。
 
3曲目はライブ・ドローイングとのコラボレーションです。ライブ・ドローイングという試みを見るのは初めてでしたが、出演者のヴィルチンスキさんはポーランド出身のイラストレーターで、音楽に合わせて即興的に絵を描いていくというものです。曲はラヴェルがバレエの為に作曲したという「ボレロ」。「ボレロ」に合わせて、絵が描かれていきます。途中、アニメーションになります。「ボレロ」のあのリズムというのは、通常はバレエが着くわけですが、絵を描くというのもかなり合います。私は「ボレロ」を聴く都度、シルヴィ・ギエムやジョルジュ・ドンが踊っている姿を想像してしまいます。ついつい頭の中でバレリーナーが丸い舞台の真ん中で踊っているシーンを再現してしまいます。ドローイング作品は可愛くてハートウォーミングなもので、ほっこりしました。「ボレロ」という曲自体、初めて生でオーケストラの演奏で聞いたように思います。最初は小鳥のさえずりかというほどの音量なのに、終わりの方になるに従って音量が増してくるのでしょうか、最後は大いに盛り上がって終わります。
 
この公演は色々な試みをしていて、本当に楽しかったです。アンコールはありませんでしたが、22:00終了予定が、終わったのは22:15でした。それにしても楽しかった。音楽にはまだ色々な可能性がありますね。
 
今日は、無料コンサートだけでもいくつもはしごして楽しみました。それに有料コンサートのアイディア抜群の公演、しかもしっかりした演奏家による質の高さも楽しませてくれるには必要不可欠な要素です。とても充実しています。
 
明日は最終日。まだまだ楽しみます。
 
 
エストゥディオ・カンデーラのフラメンコ公演。
  演奏中の福間洸太朗さんの後姿。
  The Cherry Boys。