ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

「熱狂の日 音楽祭」 3日目

熱狂の日」音楽祭も最終日。さすがに私、遊び疲れました。本日は、チケットを買ってある公演のスタートは17:15からなので、のんびりと午後に出かけました。
 イメージ 1
行ってすぐに、丁度、展示ホールでの The Pink BAcCHus ! というオーケストラのコンサートがあったので、拝見いたしました。このオーケストラは素人さんだそうで、以前LFJ ( 「熱狂の日」音楽祭 ) のバッハの回の無料コンサートに登場したのがきっかけで、今回も登場の運びになったのだとか。大人数で女性はドレス着用です。演奏している方たちが楽しそうで、そういうのは見ている方にも伝わってくるのですが、大喝采を受けていました。
 
終わってからぶらついていて OTTAVA サテライトスタジオに黒山の人だかり。覗いて見ると、なんとゲストに今回長目のギタリスト、カニサレスさんがインターネット・ラジオに出演中でした。これから演イメージ 2
奏をします、というので私も黒山の一部になりました。ご本人が作曲したという曲ということで、新しいCDに入っているそうです。タイトルは忘れてしまいました。カニサレスさんがギターを奏で、フラメンコ・ダンサーらしき男女1名ずつが合いの手を入れつつ手拍子。スペイン音楽の手拍子って、独特ですよね。日本人とはリズム感が違うらしいのです。そして、合いの手。東京国際フォーラムはガラス張りですから、空の模様や木々のそよぐ様子が見えるのですが、一気にスペインの夜の酒場の雰囲気になりました。フラメンコ・ダンサーという2名も、急遽、今朝、出演の話が来て、快く出てくれたとかで、普段着で来ていたので、本来だと、フラメンコ用の靴を履いて、足踏みもあるらしいのです。それでも、2人ともノリノリでした。特に男性の方
は、腰から先に動いてしまうみたいで、今にも踊りだしそうでした。カニサレスさんの公演は、チケットがとれなかったので諦めていたのですが、思わぬ所でご本人の演奏が聞けてラッキーでした。しかも、特設のラジオスタジオですから、いくら黒山の後ろに紛れ込んでいたって、コンサート・ホールに比べれば、かなりの至近距離で拝見できたことになります。こういう楽しみがこの音楽祭にはあるんですよ。
 
有料公演をはさんで、新丸ビルの7階でジプシーヴァイオリンの演奏がある為行ってみましたが、7階というのは飲食店が入っているフロアで、5階に入っている飲食店をまわり、7階で飲食店を回った後に、狭いスペースで演奏するのだそうで、一応予定時間はあるもののいつになるか分からないらしいのです。結構な人数が、ヴァイオリンの演奏を目指して移動してきたのに、なんだかよく分からないことになっていました。有料公演のチケットを持っていて、時間がないので諦めて、メイン会場に戻ろうと、来た道をトボトボ。疲れたので、隣の丸ビルのソファーで休んでいると、なにやらやっている声が聞こえてきて、マルキューブへ。丁度、エリアコンサートでLEGENDと鍵盤男子の公演が始まったところでした。LEGENDは男性5名のオペラ歌手のグループのようで、私が行ったときには「カルメン」の曲を歌っていました。演奏は鍵盤男子という方たちのようです。ここもものすごい黒山の人だかりで、声は聞こえるものの姿が全く見えないのです。しかし、LEGENDは中々良かったです。人によって、実力の差があるようなのが、ちょっと気になりましたが、みんなで歌うところでは気になりません。とにかく、聴衆を楽しませてくれました。若い女性のファンもついているようでした。
 
さて、本日の有料コンサートの1つ目は「パリとスペインのマリアージュ③」です。
演目は以下の通りです。
ラヴェル : ツィガーヌ
       1.  前奏曲
       2.  間奏曲
       3.  セギディーリャ
       4.  アルカラの龍騎
       5.  闘牛士の歌
       1.  密輸入者の行進
       2.  ハバネラ
       3.  夜想曲
       4.  闘牛士の歌
       5.  衛兵の交代
       6.  ジプシーの踊り
 
出演者は
  竹澤恭子 ( ヴァイオリン )
    シンフォニア・ブァルソヴィア
  ジャン=ジャック・カルロフ ( 指揮 )
 
ラヴェルの「ツィガーヌ」は今まで聴いたことがないので予習して行きました。ヴァイオリンの竹澤恭子さんも実は始めて聞きました。それにしても、ぼーっとしているうちに、1曲目は終わってしまいました。あらっ???
このコンサートを選んだのは、「カルメン」のいいとこ取りでの演奏ということだったからです。「カルメン」は有名なオペラなので、なんとなく知っているので、このハイライトばかりの演奏は楽しいものになりました。やっぱり、「闘牛士の歌」と「ハバネラ」はすごく好きです。景気がいい曲というか、派手な曲というか、「カルメン」は大衆のハートを鷲掴みではないかしら。今回のオーケストラはポーランドのオーケストラでしたが、そんなことを忘れてしまうほど、「カルメン」の舞台が目の前に繰り広げられているような演奏で、盛り上がりました。
 
2つ目の有料公演は、「パリ×ダンス」というもので、ダンサーの勅使河原三郎さんが登場します。一昨年、初めてLFJで勅使河原さんのダンスを見て、非常に驚きました。昨年は、LFJの最終公演にピアニストのベレゾフスキーさんが出るので、そちらを見に行っていて時間がかぶっている勅使河原さんのダンスは見られなかったのですが、今年は再びトライです。
 
出演者は以下の通りです。
  勅使河原三郎 ( ダンス )
  佐東利穂子 ( ダンス )
  鰐川枝里 ( ダンス )
  加藤梨花 ( ダンス )
    ジイフ ( ダンス )
    ヴォックス・クラマンティス
  ヤーン=エイク・トゥルヴェ ( 指揮 )
 
曲目
  デュリュフレ : グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10
    ギョーム・ド・マシュー : ノートル・ダムのレ
  プーランク : 悔悟節のための4つのモテット
  メシアン : おお聖なる饗宴
 
     慈しみと愛あるところに ( グレゴリオ聖歌 )
         慈しみと愛あるところに ( デュリュフレ )
         まったくうるわしき ( グレゴリオ聖歌 )
         まったくうるわしき ( デュリュフレ )
         汝、ペテロ ( グレゴリオ聖歌 )
         汝、ペテロ ( デュリュフレ )
         語れ、我が舌よ ( グレゴリオ聖歌 )
         だからこそ ( デュリュフレ )
         ノートル・ダムのレ
     恐れと震え ( プーランク )
         選りすぐりの葡萄畑 ( グレゴリオ聖歌 )
         選りすぐりの葡萄畑 ( プーランク )
         暗闇が地を覆い ( グレゴリオ聖歌 )
         暗闇が地を覆い ( プーランク )
     悲しや、わが魂 ( グレゴリオ聖歌 )
         悲しや、わが魂 ( プーランク )
         おお聖なる饗宴 ( メシアン )
 
イメージ 3
演出の都合上、公演中はライトが落ちるので、先に配られた歌詞は公演開始までに読んでおくようにとのお達しがありまして、一応読んだものの、始まってみればどれがどの曲なのか全く分かりませんでした。演奏ははいらず、ヴォックス・クラマンティスという聖歌隊というか歌手の方たちが歌います。先日たまたまOTTAVAサテライトスタジオで見た方たちでした。男女混合で14名でした。その前で、勅使河原さん以下4名のダンサーが踊ります。ライトが落ちているので影が作り出す効果もあり、また聖歌というもののトランス感とでも言いましょうか、独特の空間が出現しました。それは音楽の公演というよりは、不条理劇の公演のようでもありました。勅使河原さんのダンスというのは、通常私たちがイメージするダンスとは違っていて、全身を使っての表現そのもので、そこから繰り広げられる世界観というのは、とても不思議なものですが、だからこそ人間の根源に迫るようなものを感じます。聖歌というのも聞いていると不思議と心が穏やかになり、なんとも言えない心持になってくるものです。特別な空間を作り上げた公演でした。
 
イメージ 4
LFJは色々な試みがなされているクラシックの音楽祭で、毎回何かしら発見があります。毎年、色々新しいものに触れられて、自分の中の世界がグゥ~ンと間口を広げられる感じがあります。色々な試みの中で誰が出るか分からないコンサートというのがあって、今年は指揮者の佐渡裕さんが出演したようです。そのチケットを持っていなかったので、あとで知ったわけですが、なかなかオツな仕掛けです。
 
今年は、とても楽しんでしまいました。沢山の無料コンサートに足を運んだのもその一因かと思いますが、とにかく楽しかった。終わってしまうと思うととても寂しいです。今年はLFJが日本で始まって9回目、
私は2回目からえんえん毎年通っていますが、今年は最後の最後に思いもかけないプレゼントを頂きました。地上キオスクの会場を撤収していて、その周りを飾っていた花の鉢植えを配っていたのです。思わず長蛇の列に並んで、めでたく一鉢ゲットしました。8年目にして初めての経験です。なんだか嬉しい。この鉢植えに水をやりながら、来年の音楽祭を楽しみに待つ事と致します。
 イメージ 5
音楽って、本当に楽しいですね。 
 
 
The Pink BAcCHus !
   ギターリストのカニサレスさん。
   今年のポスターのイラスト。
  こちらもポスターのイラスト。
    いただいたお花。