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熱狂の日音楽祭 2日目

熱狂の日音楽祭2日目。

今日は取れている有料公演の最初が16:00からだったので、お昼を済ませてからゆっくり出かけました。

到着した頃に丁度、展示ホールで東邦音楽大学ホルンアンサンブル「マジカルエスカルゴ」の演奏が始まるところでした。このチーム、25位なのですが、殆ど女性でした。指揮をされたのは先生らしく、ホルンという楽器についての説明があり、あのへんな可愛い形が分かりました。ホルンだけの演奏は初めてで、ちょっと違和感がありました。昨日はサクソフォーンのみ、今日はホルンのみです。

次に行ったのは、有料公演です。ホールB7だった為、延々と建物を上に上に登って行きます。このホールは観客席が平土間に椅子が並んでいるだけなので、後ろの席では壇上の演奏者がよく見えません。しかし、スペースが狭い分、じっくりと聞けるというか、演奏者との距離が近いのが良いです。それでも、822席ですから、かなりの客数です。

「224」の公演の出演者は、
ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)
マリナ・シシュ(ヴァイオリン)
ドミトリー・マフチン(ヴァイオリン)
ミゲル・ダ・シルバ (ヴィオラ)
アンリ・ドマルケット (チェロ)

曲目は、
ドヴォルザーク :
ピアノ五重奏曲 イ長調 op.81
第1楽章 アレグロ・マ・ノン・タント
第2楽章 ドゥムカ : アンダンテ・コン・モート
第3楽章 スケルツォ( フリアント ) : モルト・ヴィヴァーチェ
第4楽章 フィナーレ : アレグロ

演奏は素晴らしく、うっとりしてしまう程でした。途中、シシュさんが椅子ごと倒れたのか、ドンッという音がして、客席から笑いが起こり、「しまった」とばかりにシシュさんが移動したのですが、本当は何があったのかは、私の席からは見えませんでした。それでも、何も無かったかの様に、演奏は進んで行きました。演奏者、全てがこなれている感じで、聞いていて安定感がありました。繊細な優しい音の洪水といった感があります。弦楽器の繰り出してくる音と、軽やかで優しいピアノの音が重なり、とても美しい音の共演でした。

その後、2つのフリーの公演を聞きました。展示ホールで、5人組の女性アカペラグループアウラの「四季」の「夏」を聞いたのですが、素晴らしくて、楽しめました。ワーグナーの「ヴァルキューレの騎行」を聞きたいと思いました。

もう1つは、地上広場で、昨日聞いたムジカーシュが再登場です。場所柄か、昨夜よりも盛り上がりまして、黒山の人だかりの中、集まった観客は老いも若きものりのりで手拍子をしていました。演奏者ものりのりで、予定の時間よりも長く演奏しました。20分の予定が、倍位やっていました。楽しいですね。こういうのが、この音楽祭の良さですね。

今日の私の2つ目の有料公演は、「216」の「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール (ハート直撃コンサート)」です。昨年、行ってみて、とても楽しかったので、今年も行くことにしました。今年の出演者は、
セルゲ・ツィンマーマン (ヴァイオリン)
マタン・ポラト (ピアノ)
ルセロ・テナ (カスタネット)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン・ジャック・カントロフ (指揮)

曲目は、
モーツァルト : セレナード第13番 ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク
第1楽章 アレグロ
第2楽章 ロマンツェ
第3楽章 メヌエット
第4楽章 ロンド : アレグロ

モーツァルト : ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 ロンド : アレグロ

ハイドン : ピアノ協奏曲 ニ長調
第1楽章 ヴィヴァーチェ
第2楽章 ウン・ポコ・アダージョ
第3楽章 ロンド・アッルンガレーセ : アレグロ・アッサイ

ヨハン・シュトラウス二世 : スペイン行進曲 OP.433

ヨハン・シュトラウス一世 : カチューシャ・ギャロップ op.97

ファリャ 「はかない人生」より舞曲

1曲目の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は、シンフォニア・ヴァルソヴィアで、軽やかに華やかに演奏されました。私、今日とんでもない事に気づきました。今まで「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を丸ごと聞いたことが無かったようです。あまりに有名な曲なので、当然良く知っている気になっていました。部分ごとでは聞いているので、知っている気になっていたのでしょう。今更ながら、優しいいい曲ですね。モーツァルトの曲は、軽やかで優しかったり、華やかだったり。そこが良いですね。

次の「ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調」で、23歳なのにキャリア14年のセルゲ・ツィンマーマンさん登場。優しいながら若々しく元気な音色を響かせました。顔立ちはまだあどけなさが残るのに、キャリアの長さは凄いですよ。5歳の頃、ヴァイオリンをおかあさんに習い始め、9歳でオーケストラと初共演したそうです。どれだけ成長が早いんだか。クラシック界では、天才少年は結構出てきますね。

3曲目の「ピアノ協奏曲 ニ長調」では、マタン・ポラトさん登場。彼も若手です。こちらはジュリアード音楽院出です。優しい音を奏でるだけでなく、なかなか見せる演奏でした。

その後の3曲では、「カスタネットの女王」ルセロ・テナさんが登場。私は、テナさんのことを密かに「カスタネットおばさん」と呼んでいます。テナさんは、昨年、私のそれまでのカスタネットに対する概念を見事に打ち破る演奏を見せてくれました。今年も、やってくれました。テナさんが出てくると、会場が盛り上がります。大声援のうちに終了しました。

アンコールはないのかしら、と観客がグズグズしていました。会場の電気は付き、オーケストラは退場していました。そこへ、テナさんが戻って来て、「皆さん、ありがとう」みたいな事を言った後、突然、一人で演奏を始めました。会場は大喜びで、大拍手とスタンディング・オベーションの渦でした。テナさんは、演奏しながら、踊りながら、幕間に下がって行きました。テナさんのおもてなしでした。

ああ、本当に楽しかったです。熱狂の日は、まだまだ続きます。