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京都非公開文化財特別公開3 龍安寺

京都非公開文化財特別公開で、あと一つ回ったのは、二日目に石庭で有名な龍安寺です。
 
今回、龍安寺では襖絵「群仙図」「琴棋書画図」と茶室「蔵六庵」です。
 
特別展示の方へ入っていくと、座敷でなにやら説明が始まっているのですが、説明する人が廊下側に立っていて、その後ろから向こう側へ入って座りづらく、先に他を見て、後で説明を聞こうと、空いていた茶室に。年配のご夫婦2人が見ているだけでした。
 
えーと、お茶をやっていないので、ただの茶室にしか見えませんでした。うーん、お茶をやっていない人間にとっては、お茶室の良し悪しって、とても分かりづらいですね。この茶室の外に、有名な「知足のつくばい」があったらしいのですが、まったく気づかず見ず終い。茶室から座敷に戻ろうとしても、もう説明は終わっていて次は始まりそうにありませんでした。
 
別の座敷で「群仙図」と「琴棋書画図」を見ました。ここには説明係りが居て質問にも答えてくれました。この絵は作者は不明ながら狩野派とのこと。明治時代の廃仏毀釈の影響で散逸してしまっていた屏風がアメリカで見つかり、それを買い戻したのだそうです。それで今回初のお目見えなのです。
 
この絵は、私の狩野派の概念を覆すような作風です。狩野派と言えば、巨大な松がドド~ン、鷹、きんきらの金箔というイメージですが、まったく違うのです。描かれている人々の表情はのびのびとしてふっくらとしています。確かに金を使っている面積はかなり広いものの、きんきらしていると言うよりは、トーンが落ち着いているので、優しく見えるのかも知れません。
 
正直言って、特別公開については、龍安寺はいささか不満が残りました。結局、説明が聞けないまま、しかも、「知足のつくばい」の存在にはチラとも触れずに、どんどん見終わってしまったからです。
 
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それでも、龍安寺は石庭で有名なお寺で、世界遺産認定されています。初めて、石庭わ見ましたが、想像していたより狭い庭なのに驚きました。もっと広いのかと思っていました。建物の縁側からお庭を見るのですが、15個ある石は一箇所からでは全て見えないのだそうです。お寺の職員の方のお話によると、「15個見えなくても、見えただけでその時の状態を受け入れる。自分の状態が変われば、違って見えるので、全て見なくてはと思わなくていいのです」とのこと。深い~。
 
建物の内側からグルリと回ると、丁度石庭と建物を挟んで反対側に「知足のつくばい」がありまして、本物かと思ったら、レプリカでした。はぁ、ため息。
 
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このお寺は、石庭以外にも周りをぐるっと囲んでいる大きな庭園も素晴らしく、大きな池が趣があります。
 
今回の、京都非公開文化財特別公開は6つ巡りましたが、2日の滞在ではとても忙しいものでした。そして、時期を同じくして別の特別公開もやっているので、それにも驚きました。
 
今回尋ねたのは、信行寺、冷泉家、妙蓮寺、龍安寺上賀茂神社下鴨神社の6箇所でしたが、印象的だったのは妙蓮寺の長谷川等伯の襖絵、信行寺の天井絵、石見神楽でした。初めて見て、興味がムクムクと湧いてきました。忙しかったものの、来てよかったです。