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京都旅行2016 3日目 お目当ての等伯

京都旅行3日目です。

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最終日は気楽に町歩きを予定。まず、朝ごはんを食べようと烏丸三条にある伊右衛門サロンに行きました。8:00からのオープンに7:40位に着いてしまいましたが、私の前には既に3人並んでいました。すぐに、私の後ろに長蛇の列ができ、オープンを待つ程の大人気。8:00にオープンすると、予約の人から呼ばれて中へ。あまり待たずに私も中へ。ここは三井ガーデンホテルの一階の一部で、和風のお庭が望めます。女性旅行者を中心にすぐに満員になりました。

ここでは伊右衛門の朝ごはんと言うセットを頂きました。

8:30にはもう店を後にしていました。道を歩いていると「六角堂」の近くなのを知り、せっかくなので寄ってみました。

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六角堂は本堂が六角形の由緒あるお寺だとか。生花で有名な池坊の発祥の地だそうで、お堂の奥に池坊会館がありました。また、ヘソ石と言うのがあるそうで、京都の真ん中に位置しているらしいです。

お隣の建物ののシースルーの展望エレベーターから、六角堂が上から見られます。鳩みくじという鳩の焼き物の人形に入ったおみくじも有名ならしいです。お遍路さんの寄る霊場でもあるらしく、お遍路姿の方たちも数人見かけました。御朱印を頂くと、お遍路さんが貰える小さな紙も頂けます。

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こちらのお地蔵様は北向き地蔵と呼ばれているそうです。池坊関係のお寺のせいか、お地蔵様は皆、おがけだけでなく、カラフルな毛糸で編んだ帽子を被って並んでいます。その様子が可愛いです。

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さて、バスで本日予定していたお寺へ。

まず、智積院。何を見たいかと言いますと、長谷川等伯の絵です。昨年、偶然京都で等伯の襖絵を見て、俄然興味を持ちました。小説も2作品読んで、等伯の人となり、時代背景、作風などの基礎知識を得ました。もう、あとは見るだけです。

ここでは、宝物殿と本堂の中から利休好みの庭園と言うのが見られます。

宝物殿では、長谷川等伯の襖絵、障壁画を始め、息子の久蔵の桜図、お弟子さんたちの描いた松の襖絵が見られます。久蔵の桜図と並んで等伯の楓図があり、この二つはまるで呼応している対の作品のようです。どちらも国宝でしょうか?

等伯が後継ぎとして期待していた久蔵は若くして不慮の死を遂げますが、残された桜図は今を盛りと咲き誇っています。青春と言いますか、若いエネルギーが溢れています。

隣の楓図は、久蔵を亡くした後に描かれた作品のようで、季節が変わり、秋の様子です。真ん中に描かれた太い幹に、楓や花が絡まっています。楓は所によりまだ若々しく緑をたたえ、ある所では赤く染まっています。まだ青々としている他の種類の葉が、後ろに茂っています。秋の物悲しさと、紅葉の充実感、秋というのは自然の流れの中で相反する感情を孕んでいるのでした。久蔵の作品と比べると、練れていてどっしりとした重みさえ感じさせます。暗い色を使っても、同時に楓や花の華やかさを描いています。枯れた感じも漂い、ただ豪華で雅なだけの作品ではありません。

部屋の正面には一部屋そのままの展示で松木立葵図が見られます。こちらはキンキンキラキラと床の間や段違いの棚や襖まで、部屋の3面が絵で埋められています。華やかで、展示室の薄暗い中で一際目を引きます。

ここは飾られているものに比べて、訪れる人が少ないので、じっくり見られます。時々、空間に一人になる事さえあり、等伯一門の絵を独り占めです。

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じっくり桃山の絵に浸った後は、名勝庭園を見に行きました。智積院は現在、真言宗智山派の総本山で、隆盛を極めた根来寺の学問所として栄えました。その講堂をぐるりと回り込んで奥へ進んで行くとお庭に面した広間に行き着きます。ここでは、宝物殿で見た障壁画のコピーが飾られています。そして、何と言ってもお庭です。「利休好みの庭」と伝えられた中国の廬山を模って造られているそうです。しばし、縁側に座ってお庭を眺めていると、静かで美しく、ずっと座っていたくなります。このお寺はあまり人が来ないのか、静かなのがいいです。こういうお庭を眺めるには、一人静かに好きなだけ、がポイントなので、とても良かったです。

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講堂を出て、無料で見られる他の建物や鐘つき堂も見ました。とにかく広いお寺ですが、見所は宝物殿とお庭のようです。御朱印は2種類あるそうで、御朱印を描いて下さる方のお勧めだったようなので、身代り不動の方を頂きました。もう一つは、学問が恙無く積める様にという様なものでした。次に行ったらもう一つの方を頂こうと思いました。

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ここで載せている長谷川等伯の絵の写真は、お庭が見える大広間に設えてあるコピーで、フラッシュをたかなければ撮影可能です。現物より色が鮮やかです。当時はこんな感じだったのだろうと、イメージさせてくれます。