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高畑勲監督死去

アニメーションの高畑勲監督の訃報が、今朝のニュースで飛び込んで来ました。

82歳。確かにお年的には訃報も有り得る年齢ですが、近年80代でも現役で活躍されている方も増え、何だか早死にの様にすら思えます。

高畑監督と言えば、私は「火垂るの墓」と「赤毛のアン」です。監督の作品を見て来た人たちは、それぞれ自分の中の高畑勲監督代表作があることでしょう。

火垂るの墓」は以前は毎年の様にお盆の頃に放送されていて、何回も見ています。凄くいい作品なのですが、凄く悲しくて見るのが辛い作品です。「前に見たし、今回は見ない」と決めていても、チャンネルを変える拍子にうっかり映ってしまうとついつい延々と見てしまい、悲しくて泣いてしまう作品です。

戦時中の話で、実際の戦闘シーンはないものの、銃後の暮らしが描かれ、親を亡くし、親戚の家でいびられ、母の着物も全て取られたり物々交換でわずかな食べ物に変わったり。ついには親戚の家を出て、幼い妹と共に河原の洞窟の様な中での生活。金の洗面器をかぶって遊ぶ兵隊さんごっこや妹がいつも持っているサクマドロップの缶。二人の慎ましやかな生活。妹の死。細かい描写が、いかに戦争は恐ろしいものなのかを描き出している作品です。これは戦闘シーン盛りだくさんの超大作よりも、戦争の悲惨さを訴えてくる作品です。

赤毛のアン」は、放送当時、我が家では毎週家族揃って楽しみに見ていました。感動のあまり、家族皆でウルウルしてしまう出来栄えの作品。実写版の映画より、アニメーションが良い出来です。原作はエピソードを積み上げていく作品だけに、2~3時間で一気に描くには難しく、毎回30分ずつ回を重ねる方が合っていると思います。実は、私はアニメーションをみてから原作を読みました。それでも、「赤毛のアン」の決定版はアニメーションだと思っています。

素晴らしい作品を残してくれた高畑勲監督に感謝いたします。ご冥福をお祈りいたします。