先週亡くなった高畑勲監督の追悼番組として「火垂るの墓」が放送されました。
見ました。見て、泣きました。
この作品は名作ながら、胸をえぐられる程に辛い作品です。
14歳の清太と4歳の節子の兄妹が戦時中にどう生きたかというお話。
父は軍艦に乗っている海軍将校らしい。心臓が悪い母は空襲で亡くなってしまう。まだ死の意味さえよく分からない節子を連れて清太は孤軍奮闘するが、子供二人で生きていくには厳しすぎる時代の中で、二人は亡くなる。
戦争とか非常時は子供は子供で大変なのだろうな。でも、節子程幼いと「お腹すいた」「寂しい」「怖い」と泣いていればいい部分はあって、それよりもその妹を何とか助けようとする兄の清太の方が大変だろうと思います。とにかく清太は頑張った。それでもどうにもならなかった。
節子が生きていれば、清太も亡くなる事はなかったのでしょうね。生きていく張り合いが無くなってしまったのでしょう。
重い作品ですが、万人に見てもらいたい。いかに戦争というものが多くの人を苦しめる愚かな行いであるか、胸に刻みつける作品だと思います。
フランスでは現地時間の6日にテレビで追悼番組として放送したらしいです。
見るのが辛い作品でしたが、良い映画でした。ラストシーンって、こんなだったっけ? と思いつつ、見終わりました。
映画の力って、まだまだ偉大です。
高畑勲監督、ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。