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ベラスケスだけで7点も!「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」

今日は2月24日から5月27日公開の「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」を見に上野の国立西洋美術館に行きました。

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王太子バルタサール・カルロス騎馬像」

これはベラスケスの作品7点を軸に17世紀絵画の傑作など61点を含む70点を展示するものです。ベラスケスだけでなく、スペインの画家であるムリーリョやスルバラン、スペイン宮廷画家だったヴェネツィア派のティツィアーノ、スペイン統治下だったフランドル地方の画家ルーベンスやヤン・ブリューゲル(父)、風景画ではスペイン以外の画家の作品も並ぶという贅沢さです。

構成は以外の通り。
1 芸術 THE ART
2 知識 THE KNOWLEDGE
3 神話 THE MYTHOLOGY
4 宮廷 THE COURT
5 風景 THE LANDSCAPE
6 静物 THE STILL LIFE
7 宗教 THE RELIGION
* 芸術理論 THE ART THEORY

今回注目のベラスケスの作品7点は「ファン・マルティネス・モンタニェースの肖像」「メニッポス」「マルス」「狩猟服姿のフェリペ4世」「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」「東方三博士の礼拝」「バリェーカスの少年」です。

この中では「マルス」「ファン・マルティネス・モンタニェースの肖像」「メニッポス」が気に入りました。くたびれ果てている「マルス」や、その人間性が滲み出る様な表現の「ファン・マルティネス・モンタニェースの肖像」、暗い画面の中から語りかけてくる「メニッポス」。ベラスケスという画家の力量を感じます。

肖像画ではヴァン・ダイクの「レガネース侯爵ディエゴ・フェリペ・デ・グスマン」が素晴らしいです。ヴァン・ダイクはもう1枚「聖フランチェスコの法悦」があり、これも良いです。

ルーベンスの絶筆と言われている「アンドロメダを救うペルセウス」という作品がありまして、これは大部分をルーベンスが描き、師亡き後お弟子さんのヨルダーンスが完成させたのだとか。構図的にはアンドロメダを救うと言うより、「アンドロメダといちゃつくペルセウス」と言う感じです。アンドロメダの足の描き方が、なんだかボッテチェリの「ビーナスの誕生」のビーナスを彷彿とさせます。そしていつものピンク色で豊満過ぎる女性の肉体に比べるとアンドロメダが痩せているのです。ぽっちゃり位。見ていて楽しい気分になります。

ルーベンス工房の「泣く哲学者ヘラクレイトス」は、タッチは隣のベラスケスの「メニッポス」とは全く違うものの、こちらもぐっと見る者を引き付けます。

ティツィアーノの「音楽にくつろぐヴィーナス」は有名な作品ですが、楽器を弾く男性の視線が気になります。ヴィーナスがやはり途方もなく豊満です。

ヤン・ブリューゲル(父)の「花卉」は鉢に盛られた色とりどりの花が美しく、部屋に飾ったら素敵でしょう。

宗教画で、ムリーリョの「小鳥のいる聖家族」、ルーベンスの「聖アンナのいる聖家族」は美しく温かい作品です。

以前のスペイン絵画の展示会は宗教絵画ばかりで、見終わるとどっと疲れましたが、今回の展示会はさらっと見られるのが時代に合っているのかと感じました。

プラド美術館は収蔵品が多いでしょうから、もっとどんどん見せてもらいたいです。

土曜日の為か、結構混んでいましたが、気に入った作品をじっくり見ることは出来ていいです。

ベラスケスの作品を見るだけでも価値があるので、是非お立ち寄り下さい。

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マルス