昨日は上野の東京都美術館へ「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」へ行きました。この展示会の目玉は修復したフェルメールの『窓際で手紙を読む女』のバックにキューピッドを描いた額に入った絵画が出て来た、という作品。今の日本って何が凄いかって、東京に居ながらにしてフェルメールの全作品が見られそうな事です。こちらから出向かなくても、あちらから次々とやって来ます。
構成は以下の通り。
複製版画
レイデンの画家 ザクセン選帝侯たちが愛した作品
《窓辺で手紙を読む女》の調査と修復
オランダの静物画 コレクターが愛したアイテム
オランダの風景画
聖書の登場人物と市井の人々
目録で確認すると76点の展示です。1時間足らずで回ってしまって、我ながらびっくり!入ってすぐのあたりが混んで居てよく見えなかったので最初に戻って見そびれた作品を再度見てもあまり時間はかかりませんでした。
さて問題の『窓辺で手紙を読む女』です。修復により、本来描かれていたキューピッドの絵が蘇ったとの事でたいそう話題になっています。これまで、『窓辺で手紙を読む女』はこういう作品であると思われていた修復前の複製が同じコーナーに飾られており、見比べることができます。もう、好みの問題ですね。私はキューピッドなしの方が好きだな。キューピッドありだとちょっと画面が煩い感じ。もちろんキューピッドありがやっぱりいいという方もいらっしゃるでしょうし、なぜ長い間、キューピッドが塗り込められていたのか、謎ではあります。
フェルメールの作品が来る時には必ず展示されるレンブラントとフランス・ハルスの肖像画も見られます。レンブラントは最愛の妻サスキアの帽子を被った肖像画『若きサスキアの肖像』です。
レンブラント単体でドーンとした展示会をやってほしい。日本はフェルメール大好きな国民性なのか、いつもフェルメール作品が来る時にレンブラントは添え物のような扱いで展示されますが、レンブラント自体が巨匠なんですから、レンブラントをメインで見てみたいものです。
久々に絵画展に行った感がありました。新型コロナの影響で、今や展示会は事前完全予約性で、もはや気が向いた時にふらりと行ける所ではなくなってしまいました。新型コロナが治まれば以前の様に入場方法が戻るのか、面倒くさいままなのか気になるところです。