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「地球の上に生きる2011 DAYS JAPAN フォトジャーナリズム写真展」

今日は新宿駅近くのコニカミノルタプラザギャラリーで開催中の「地球の上に生きる2011  DAYS JAPAN フォトジャーナリズム写真展」へ行ってきました。
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展示構成は第7回DAYS国際フォトジャーナリズム大賞1位~3位・審査員特別賞・パブリックプライズに選ばれた写真、びっくり動物写真、東日本大震災の写真です。
写真展だけでなく、本日はフォト・ジャーナリズム雑誌「DAYS JAPAN」編集長の広河隆一氏のトーク・ショーもあり、間に合うように出かけました。
 
当初「アフガン取材報告」と銘打たれていたトークショーでしたが、こんな時期ですので急遽、福島原発についてに変更されました。
広河さんと言えばチェルノブイリの取材で有名なカメラマンです。さすがに東日本大震災の時も、3月12日には現地入りをされたそうです。
 
現地を取材した方のお話は、テレビの報道で見ているのとは、ずいぶんと違いました。そして、いかに日本政府が本当のことを言っていないか、人命よりも経済を優先しているのかを感じました。チェルノブイリの取材でも、被爆してから10年後に発症した女性の例や、妊娠中に被爆した母親の母乳から高濃度の放射能が検出された話など、写真と共に語られると、現在日本で起こっていることが安心できない現実であることを突きつけられます。
 
取材時に装備を考えた時に、チェルノブイリの時を参考にしたが、役に立たなかったとのこと。つまり、どんどんもっとひどい事態というのが出てきて、前回と同じでは役に立たないのだとか。放射能検知器も、持参したものの、針が振り切れてしまっていったいどのくらいマズい事態なのか、計れないのではっきりと分からないとおっしゃっていました。
 
ブラウン管のこちら側の私たちは、かなり軟らかくした現実を報道されているのでしょう。本当はもっとタフなのでは。本当のことを発表すると、日本中がパニックに陥るということでしょうか。
 
急遽変更されたトークショーの内容でしたが、ご本人自ら取材に行かれており、臨場感のあるお話でした。アフガニスタン取材のお話も興味深いので、機会があったらどこかで伺いたいものです。
 
写真展の方は、国際ファトジャーナリズム大賞受賞作をはじめ、力作ぞろいです。フォトジャーナリズムという分野だけに、見ていてつらい、こころをえぐられるようなシーンのものが多いのは仕方が無いものの、よくこんなショットを撮ったな、さすがだな、と思わせてくれる作品の数々。
それにしても、地球は狂ってしまったのでしょうか。ハイチ地震パキスタンの洪水、アフリカの旱魃・・・。自然の猛威だけでも大変な問題なのに、人間は愚かにも戦争をしています。戦争とその後の撤去されていない爆弾などで、手足を失った人々、10年に渡る戦闘で負傷し疲弊する兵士、投石する群集とそれを抑える警官、暴徒と化した人々・・・。差別、貧困、女性であることの悲劇・・・もう、これでもかこれでもかと問題山積です。
見ないふりをすることも、関心を持たないこともできるでしょう。でも、同じ地球という星に住んでいる仲間として、現実をしっかりと認識する必要がありますし、目をそむけない人間でありたい。こんな現状に何かが出来るわけでは無いかもしれないけれど、知っているのと知らないのとでは大違いです。
 
東日本大震災の写真は、すべてモノクロですが、見ていて涙が出てきます。戦争で爆撃された後のようです。瓦礫の中に立ちすくむ人、家族を探す人、避難所の様子。つい先日の出来事であり、現在も続いていることです。写真の力を感じさせます。言葉はいらない。なのになんとも雄弁です。
 
びっくり動物写真集のコーナーはほっとさせてくれるコーナーとなっています。捕らえたインパラと遊ぶチーターの子供たち、猫のようにお腹を出して足のマッサージを人間にされるライオン、象の鼻にかみついたワニ、フラミンゴの形に集まったフラミンゴの航空写真と、どれもユーモラスで美しい写真です。
 
5月18日まで公開されていますので、多くの方に見ていただきたいです。