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残念だった「河鍋暁斎の能・狂言画」

6月16日まで三井記念美術館で開催中の「河鍋暁斎の能・狂言画」展へやっと行って来ました。
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暁斎と言えば幽霊画・妖怪画で有名ですが、能・狂言の絵も沢山残していたのだとか。現在、暁斎キャンペーンなのでしょうか、原宿の太田記念美術館では「北斎暁斎 奇想の漫画」展を行っており、昨日13日までは国立能楽堂資料展示室で「世も盡きじ 三井家の能・暁斎の猩々」という展示会を行っていました。今回の会場である三井家は能に親しんだお家柄だとかで、お家に代々伝わる能面54面を三井記念美術館に寄付したとかで、それらはそっくり重要文化財の指定を受けているそうです。河鍋暁斎はやはり能に親しんだ人らしく、自身も能を演じたりしていたそうです。
 
さて、能・狂言に関する絵って、いったい ? と思いつつ出かけました。歌舞伎の場面や役者を描いた肉筆画や浮世絵は多く、日本画とか日本美術というと、そっちは簡単にイメージできます。私自身、歌舞伎と能・狂言では、歌舞伎の方が親しみやすく、能・狂言というのはあまり親しみがありません。
 
この展覧会で感じたのは、全体的に地味。ほとんどがガラス・ケースに入れられているせいかもしれません。サイズも小さいものが多く、本の形に綴じられているものも多く、その見開きでの展示だったりというスタイルだからかもしれません。なんというか、インパクトが無いのです。それに、展示方法が退屈で、見せ場が無い。ただ、えんえんと並べているだけという感がありました。展示数は約60点くらいでしょうか。
 
会場の脇に映像が見られるコーナーがあり、三井家に伝わった能面についての学習が出来るのですが、企画展と平行して常設展を行っているわけでもなく、また、今回の企画展に能面を実際に展示しているわけでもなく、展示としてはなんとも不親切です。
 
暁斎の作品自体は見所も色々あるのですが、それを上手に見せる工夫がないのです。やはり、と思ったのが、ほとんどの作品は河鍋暁斎記念美術館からの出展です。過去2回、河鍋暁斎記念美術館には行っているのですが、きっとものすごい数の作品を持っているんだろうなとは思っていたのですが、一度に沢山見たいとずっと思っていました。その思いは叶ったのですが、先日うかがった太田記念美術館の展示ほどのインパクトが感じられず残念でした。