イギリスの警察小説「フロスト始末」を遂に読了しました。
2017年の年末に発表された「このミステリーがすごい2018」の海外部門の1位が「フロスト始末」でした。
へぇ~、読んでみようかなと思いまして、調べたらこの小説はシリーズで、この前にいくつも作品があるのでした。
そこで1作目の「クリスマスのフロスト」から読みまして、遂に最終作。この作者は既に亡くなっているので、「フロスト始末」が最後です。
このシリーズ、とにかく読み始めたら次も読んでしまう程の面白さなんです。一つの事件をじっくりと追いかけるのではなく、同時多発的に様々な事件が起きるのを、常に人手不足のデントン署のフロスト警部がカン頼みの強引な捜査で解決していくというもの。
とにかく面白いのでミステリー好きには万人に読んでいただきたい程。登場人物のキャラが立っていて、そこも読みどころ。嫌味な署長や、体力勝負の地味な捜査にも協力的な警官の面々、不運で愚痴っぽい巡査部長、など、実際にいそうな人たち。
派手な事件は滅多に起こらないものの、細かい事件が沢山起こるのが、普通の警察の日常なのでしょうね。それでも全作品を通して、子供や少女が失踪したり誘拐されたり、性犯罪の被害にあったりという事件が多いように感じます。
作者はお亡くなりになってしまいましたが、ご遺族に了解を得て、別の作家が続編を出しているのだとか。フロスト警部を始め、登場人物たち、デントン署の面々など、設定をそのまま終わらせてしまうのはもったいない世界観なんでしょう。翻訳が出ていたら読んでみたい気がします。
フロスト警部、サイコーでした。
寒いのでじっくりと家にいて読書にはぴったりの日でした。