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幸福感に包まれる「デイヴィッド・ホックニー展」

本日はかねてから行きたかった「デイヴィッド・ホックニー展」に行ってきました。東京都江東区にある東京都現代美術館は、最寄駅が地下鉄の清澄白河で、そこから徒歩12分。一体誰が歩いて12分なのか、7月15日から開催されていたかの展覧会に中々行けなかったのは、駅から12分以上も今年の猛暑の中歩く自信がなかったからです。10月に入り、やっと涼しくなってきました。と言っても本日の最高気温は28℃だか29℃ありますけど、ずっと息はしやすくなっています。今、行き時なのでは。

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「デイヴィッド・ホックニー展」は日本では27年ぶりの大型個展だそうで、ホックニーの初期から近年までの作品を展示し、画業を見ていくものとなっています。

私自身はホックニーの27年前の個展は見ておらず、作品をまとめて見るのも初めてですが、別の展覧会などで作品はいくつか見た事はあり、興味がありました。チケットを予約せずに当日券を約30分並んで購入しました。

この展覧会では紙の目録は置いておらず、1階部分の展示は写真撮影可能です。

事前に紹介されている作品「クラーク夫妻とパーシー」とか「No.118、2020年3月16日『春の到来 ノルマンディー2020年』」とかが目玉かと思っていたらさにあらず。すんごい作品がどどーんとお出迎え!「ウォーター近郊の大きな木々 またはポスト写真時代の戸外制作」という作品は50枚のカンバスが繋がれた壁一面の作品で、その1枚1枚のカンバスも大きくそれが50枚と言う圧倒感。近くに寄ると自分が絵の中に入ってしまう様な感じも嬉しい。この巨大な作品の制作過程が映像で流れていて、それを見てからまたこの作品を見ると余計に楽しい。

「春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルゲート 2011年」の壁いっぱいの巨大な絵。それに関連した同じタイトルで日付が違う作品、こちらも大きな絵ですが、メインのものよりははるかに小さく、同じ場所を描いたものながら、日々移ろいゆく季節が感じられます。この部屋、凄くいい。メインの大画面の作風はポップで、赤い道、深いピンクの木やオレンジ色の木、濃淡の赤い木など、見ていて気持ちが明るくなります。木々の根元を覆うように咲く様々な花。木の葉は極端に抽象化され、それもまた心地よい。この作品の気持ち良い事。

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更に、その隣には長大な「ノルマンディーの12か月」という作品。とても横に長く、まさにノルマンディーの四季を描いていて、その場面場面の美しい事ったら!ずっと見ていたい。かなりポップなのに自然の美しさはそのまま切り取って来たような出来栄えです。この作品を見に来るだけでもこの展覧会は見る価値があると思います。これらの巨大な作品は1Fで展示されており、写真撮影ができるので、皆、バチバチ撮っていました。


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📷 「ノルマンディーの12か月」部分。

3Fでの展示は身近な人々のポートレイトやカリフォルニアに移住した頃に描かれたプールなどの作品で、こちらはこちらでなんともオシャレです。特に何枚ものプールの作品やスプリンクラーを描いた作品は、なんとなく「村上春樹的世界観」に合うなぁと思ってしまいました。村上作品の本の表紙でもおかしくないというか。「龍安寺の石庭を歩く」は面白い作品で、石庭が上から見たようにコラージュされています。しかもその下を黒と赤のソックスを履いた足先が交互に貼られていて楽しい。

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📷 展示会場外に展示そっくりのコーナーが。

会場2カ所で、現在 iPAD での制作を行なっているホックニーが、どのように作品を描いているのか過程を写した動画があり、とても興味深い。毎朝、自宅の窓辺の絵を描くそうで、その作品色々の制作過程が見られます。「名人は筆を選ばず」と言いますが、本当にあっという間にグッとくる作品ができていく様子にずっと見ていられます。

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📷 6つの画面で「ノルマンディーの12か月」の制作過程が見られます。

会場を出た後に、動画を見られるコーナーがあり、今回の展覧会についてのインタビューが見られます。その中で、ホックニー氏の「年齢にかかわらず、自分自身でいて下さい」というメッセージにグッときます。

来場者は割と年配の人が多いのに驚きました。お土産コーナーでは色々なグッズを販売していますが、ポストカードは人気のものから品薄みたいで、買いたい作品のものが既にありませんでした。バックヤードにはあるかも?

温泉に入った後はしばらく身体のポカポカが続きますが、今回の展覧会を見た後は心のポカポカが続いています。見るだけでこんなにも幸福感が得られる展覧会も珍しい。気持ちが落ち込み気味な方はもとより、万人に見ていただきたい展覧会です。