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不思議な「美魔女コンテスト」

昨日のニュースで、「美魔女コンテスト」というのを報じていて、39歳の主婦の方がグランプリに輝いたとのこと。このコンテストは年齢を感じさせない美しさを感じさせる女性を真の「美魔女」として表彰するというものだとか。
 
ニュース番組では、審査の様子がしばらく流れたのですが、水着審査やコスプレの審査もあったようです。そして、出てくる女性たちは皆、一様にガリガリに痩せていました。そして、何故か皆同じように見える人たち。確かに太っているより痩せている方が若々しく見えるでしょうが、ニュース映像で見てさえ、その肌に張りがまったく感じられず、ただ鶏がらのように皮膚が骨に貼り付いているようにしか見えないのです。20代や30代前半であれば、太っていても痩せていても肌にパンっという張りがあります。残念なことに、年をとってくると、肌の張りは衰えていきます。なんだかムリを感じさせるコンテストだな、というのが正直な感想でした。
 
このコンテストは「年齢を感じさせない美しさ」がコンセプトだったはず。若いうちは誰でも、その人史上で最高に綺麗なんですよ。どちらが美しいか、と言われれば、20歳と40歳では、20歳の時のほうが美しいでしょう。でも、それは生物としてフレッシュだということで、人間は、経験を重ねることで、内面に輝きが生まれると、ただの生物としての時間軸の美しさにプラスされてくるものがあり、人によっては40歳の時の方が20歳の時より美しい人もいます。たとえば、作家の林真理子さんはそうですよね。年とともに美しくなっていく稀有な存在です。それは、素のままではダメだと悟った彼女が、散々に努力を重ねた賜物というところでしょう。
 
女性は、いえ、もしかしたら男性も、「年よりずっと若く見えますね」と言われると嬉しくなると思います。そのくらい若さは力があります。でも、50歳や40歳のいい年をした大人の女が、「20歳に見えますね」と言われて嬉しいものなのでしょうか ? 第一、50歳や40歳が20歳に見えたら変でしょう。そこまでして若く見られる必要もないでしょう。
 
「年齢を感じさせない美しさ」を競うコンテストだとしたら、見た目が異様に若く見えることを競うのではなく、年相応の美しさを持つ人を讃えるコンテストであってもよいのでは、と思います。50歳でも60歳でも、もちろん70歳でも、その年齢の美しい人は確実に存在しています。そういう方たちは、とくに異様な若作りをしているわけではありません。若い人たちに、年をとるのも悪くない、年を取るのは怖くないと思わせてくれるような女性を取り上げてくれる方がはるかに世の中を明るくする役に立つと思います。
 
それでも、外見の若さだけでも、その人を幸せにするのなら、それはそれでもいいのかもしれません。結局、年はただの数字でしかないので、「もう年だから」とか言って、物事を諦めるよりは、どんどん前に出て行く自信を得られるのなら、若く美しく見せる努力をするのもよいでしょう。
 
あまりすっきりした気分で見られないコンテストというのも、不思議です。こういうコンテストに出る人たちの遺影って、どんなものになるのでしょうね ? そっちに興味があります。