ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

父の検査

今日は父の検査の付き添いで、群馬の病院へ行きました。

事の発端は8月30日( 土 ) に、父のお世話になっているホームで納涼祭があり、入居者の家族はじめ近所の方まで集まりました。私たち姉妹も出かけました。その際、職員の方が、「最近父の様子が少しおかしく、日中ボーッとしている事が多い、今までは、歯ブラシを渡せば歯磨きをどんどん始めたのに、しばらく歯ブラシを持ったままボーッとしていて、促さないと歯磨きが出来ない」と言うのです。その日は、縁日にあるような食べ物が出たのですが、棒にフランクフルトが刺してあるものが出ました。父は、その棒をはずして、フランクフルトとT字になるように刺して食べ始めた時には、いったいどうしたのか、と思いました。さらに、焼きうどんのお皿に箸を添えて出すと、手をつけないので、お腹が一杯なのかと思っていました。翌日、他の職員の方からもお話を伺うと、やはり父はボーッとしている事が多いというのです。日中、居眠りが目立つとのこと。父の病状が悪化してしまったようです。
 
更に、職員の方の証言を集めると、手先を使うことが軒並みこのところできなくなってしまったようだとのこと。新聞紙を折りたたむ作業を皆でやっている時に、出来ないのかテーブルを離れてどこかへ行ってしまうとのこと。この頃、お箸も使えなくなっているのか、手づかみでご飯を食べていたという話も出てきました。お風呂で、自分でお湯をかけられなくなっているとの声も。
 
いったい父はどうなってしまったのでしょうか ? 病気がとんでもなく進行してしまったのでしょうか ? ものすごく不安なので、とにかく一度病院で検査を受けて、出来るなら治療をしてもらいたいと思いまして、早速病院を探しました。そして、どうせ見てもらうなら専門医のいる病院で診てもらいたいと思い、比較的近くて、行けそうな病院をピック・アップ。
 
まず、最初に日赤に問い合わせました。父はこの病院でくも膜下出血の手術と、水頭症の手術を受けていて、専門医の先生も記憶にある方でしたので、ここで診てもらえれば話が早いのではと思ったわけです。しかし、電話に出た看護師が言うには、その専門医の医師はお見立てだけで、治療は別の課になります、とのこと。しかも、どこの病院のものでもいいから紹介状を獲ってきて、とのことでした。神経内科であれば治療はできるので、他の病院でもいいとのことでした。なんだかな~、な気分。
 
次に見つけたのが、群馬県にある病院なのですが、専門医の医師が2人もいるのです。問い合わせてみると、とても親切で、状況と希望を説明したところ、予約を取ってくれました。その一番早く取れる予約の日が12日( 金 ) だったのです。持ち物は、健康保険証とお薬手帳でよいとのこと。早速、介護タクシーを手配し、ホームには検査に行く旨を伝え、持ち物の用意をお願いし、当日のお迎えの時間を伝えました。そして、仕事先からお休みを頂き、朝、あまりに早くにホームに着くために前日の仕事終わりで帰省して備えました。
 
ホームの朝ごはん前に出発なので、父の朝ごはん用に駅前コンビニでおむすびを購入。ペットボトルのお茶とプラスチックのグラスも用意していたのですが、ホームではおむすびとヤクルトを用意していて持たせてくれました。タクシーの中で食べさせようとしたものの、眠いのか一口食べただけで終了。
 
病院について、受付を済ませたあと、診察室へ。父は水頭症の手術を受けてチューブが入っているのですが、「定期的にその検査はしていますか ? 」と尋ねられ、私は驚きました。今まで、その定期健診なんて考えたこともなく、手術をしてしまえばずっと大丈夫なのだと思っていました。先生によると、チューブが詰まってしまい、漏れた液体が頭に溜まっているという可能性もあるとのこと。その段階では、水頭症のチューブの詰まりかも、と私たちも考えていました。
 
そこから、父はひたすら検査です。ストレッチャーに寝かされて、CTからX線、採血などなど、あっちの部屋こっちの部屋と移されていきます。チューブが入っているためMRIはできないそうです。問診といいますか、どんな様子かについては事前に看護師さんの質問に私が答えているので、どんな状態なのかは理解いただいています。途中、処置室に入っていったものの、父は出てきません。父はストレッチャーに乗せられて横になっているのをいいことに、ほとんど睡眠中だったようです。担当の医師が、会議に1時間ほど行ってしまうので、その後でよければ、現在出てきているデータを下に説明できるとのことで、待たせていただくことにしました。
 
そして、やっと医師の方の診察室にストレッチャーの上の父と共に招き入れられました。父は、睡眠中です。先生が言うには、「夕べはよく眠れたんでしょうか ? 」とのこと。それについては、先にホームへ問い合わせて確認していて、よく寝ていたとのこと。先生がうなります。「もし、よく眠れていないということであれば、原因はそれだけなんですけどね。データで見ても、画像で見ても特に問題の箇所がないんですよね」。父に、「昨夜は良く眠れましたか ? 」と尋ねると、「夕べはあまり寝てない」と答えるのですが、私たちはてっきり父が間違ったことを言っていると思い込んでいたのです。
 
横で寝ていた父が、突然高いびきをかき始めました。ゴォーゴォーゴォー、ヒューググググ・・・・・
 
「あっ、睡眠時無呼吸症候群ですね」と先生。「この静かになっているところは息が止まっているところなんですよ。普通の人より長い間息が止まっていますね。こういう時は傍で見ていると寝ているように見えても、本人は睡眠が取れていないんです。急にボーッとしていたのは睡眠不足が原因でしょうね」とのこと。
 
えっ、睡眠不足 ? 睡眠不足がこのところの症状の原因だった ?
 
「箸が使えないとか歯磨きが出来ないとか、すぐに目を閉じてしまうとか、日中ボーッとしたり居眠りしたりというのは、睡眠不足で眠くて、とてもほかの事をやれないくらいだったのでは」と先生が言っていました。
 
先生に大声で呼ばれて起こされた父は、先生に「やってみて」と言われるまま、横になったまま、ジャンケンの手の形を両手で作ったり、先生に渡された箸でペンをつまんだり、歯磨きの動作をしたりさせられましたが、どれも上手に出来ました。先生が筆や先のとがった物で足や手をなぞって「これは何か分かりますか ? 」「痛いですか ? 」などと問いかけると、きちんと答えていました。
 
睡眠時無呼吸症候群の為、のどが圧迫されるのを防ぐ方法をとるのが大切ということで、頭を低くして寝てみてはとのこと。最近変わったこととして、床にじかにマットを敷いて寝ていたのを低いベッドに変えたこともあり、前の状態にして寝てみるのもいいのではとのことでした。
 
あと1つ検査データが出るのに8日かかるので、それを見てから詳しいことは説明できますとのこと。2週間後にもう一度、父を連れて結果発表の為、病院に行ってきます。
 
ホームに戻ると、職員の方たちが待ち受けていました。検査の結果、「睡眠不足でした」と伝えたところ、皆ビックリ ! その時点で、父は検査中4時間くらい爆睡していたので、先生に起こされてからすっかり覚醒していて、すっきりした顔をしていました。とりあえず出来ることとして、枕をはずしてみようということになり、しばらく様子を見ることになりました。
 
それにしても、誰も睡眠不足が原因だったなんて思いもよりませんでした。それを聞いて、結構脱力しました。最悪の事態も考えていたので、それらしき原因が分かって良かったです。2週間後の結果発表と、今後どういう治療をするか、何も分からず不安だった頃に比べれば、はるかに前進しているのも喜ばしい点です。どういう治療ができるのか、いい方法はあるのか、ちょっと期待しています。