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ひょうげもの 没後400年「古田織部展」

今年2015年は、古田織部没400年なのだそうです。現在、銀座の松屋で開催中の「没後400年 古田織部展」へ本日行って来ました。
 
古田織部千利休の高弟で、「利休七哲」の一人で、利休亡き後、太閤秀吉の茶頭として仕えた茶人であり武士です。織部織部焼きという焼き物の名前があるように、侘びさびを追求した利休とは別の角度の美を追求し、新たな美の世界を構築しました。特に焼き物の分野での影響が如実です。
 
と言うわけで、今回の展示は主に織部焼き、しかも茶席で使うような茶碗や食器です。私は、織部の代名詞のように語られる「ひょうげもの」といわれる型破りで斬新なひしゃげた器が好きで、まとめて器を見られるのは嬉しい機会でした。
 
織部好み」と言われる茶入れは細長いデザインだったり、円錐形だったりと見ていて楽しい形態のものが多く、背丈も利休の頃のものより高いような。茶碗もひしゃげていたり派手な模様がついていたりと、それまでの「利休好み」と言われる茶碗とはまったく趣が違い、結構なんでもありに見えます。
 
織部焼きは緑色っぽい焼き物かと思っていたのですが、結構緑色のものの展示は少なく、萩焼きに似た感じのものや灰色のものもありました。朝鮮に注文して焼いてもらっていたものもあるようです。
 
今回、松屋で公開している展示会は、スペースの関係もあり、あまり大きな展示会ではないのですが、もっと各時代の織部焼きを見てみたいと思いました。
 
映像で上田流のお手前の様子が流れていました。上田流というのは織部の弟子だった上田何がしという武士が始めた流派だそうで、武人らしい所作なんだそうです。織部のデザインした茶室と同じ空間でお茶を立てるのですが、一つ一つの所作が美しく、茶道というのが仏教と共に入ってきて、戦国時代には武人のの間で大流行したものであるというのが納得いきます。背筋をピンと伸ばした感じが清清しい。「茶道」という「道」だけあって、その道を究めるのは並みの心得では難しいでしょう。
 
来場者は茶道をやっている方たちでしょうか、和服姿の女性が何人もいました。機会があったら茶道も習ってみたいな、とずっと思いながら実現していません。
 
古田織部没400年なので、あちこちで展示会があったら行ってみたいです。もっと、あのひょうげた器を見たいものです。