ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

「日日是好日」を読む

お勤めを始めてから、なかなか本を読む時間が取れないのですが、やっと、春先から読みたいと思っていた本を読み終わりました。

それは森下典子さんの「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)という本です。サブタイトルが「『お茶』が教えてくれた15の幸せ」と付いています。

著者の森下さんが大学生の頃から25年間お茶を習ってのあれこれが書かれています。

茶道を習う話ですが、茶道の話であってそれだけではないのです。茶道を習うことでそれまで気付かないかったことに突然気付かされたりとか、物の考え方が変わる瞬間とか、自然を感じる事とか、人生とか、宇宙とか、もう色々について思いを馳せられる作品です。

お茶エッセイというか、女性著者のエッセイというか、哲学書というか、もうなんと言ったら良いのか。読み手、受け手によって得るものの多少やメッセージなどが全く違ってしまう本だと思います。

だからって、難しい本かというとそんな事はなく、むしろサラサラと読みやすいので、通勤のお供にも最適。でも口当たりが軽いからって軽い本かというと、かなりヘヴィー。

なんだか不思議な本です。

でも、それが「お茶」の真髄なのかもしれません。誰でも手に取れる間口の広さでありなががら、道を極めるのは困難で時間が掛かる。堅苦しい決まりごとばかりに見えて、お茶に参加しているひとの胸のうちは悠々自在。

とても深いのが「お茶」なのでしょう。

タイトルの「日日是好日」と言うのも突き抜けた人生の達人の言に聞こえます。巡り来るどの日も良い日であるとは、もう受け手の心一つです。「一期一会」と同じような視点からの考え、言葉でしょう。

樹木希林さんがお茶の先生「武田のおばさん」を演じて、話題の映画にもなりましたね。映画も見てみたいなと思います。

将来的に私もお茶を習いたいなと思いました。本格的でなくとも、お茶席に出た時に恥をかかずに楽しめるくらいの教養が欲しいと思いました。

素晴らしい著者なので、多くの方に読んでもらいたいと思います。

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