9月14日(土) に横浜にある日本庭園、三渓園にて12日(木) から16日(月・祝) 開催中の「観月会」に行ってきました。
今年の中秋の名月は13日(金)で、満月が素晴らしかったようです。14日は昼からどんよりと曇っていて、お月様が出るのか、ちょっと心配。ですが、この日に行くには理由があります。
観月会の上演スケジュールで、12日(木) 琵琶、13日(金) サックスとピアノで奏でる日本の唄、14日(土) 雅楽、15日(日) 箏曲、16日(月・祝) 竹ガムランとバリ舞踊 です。
一番観たかったのが雅楽なので、14日に出掛けました。
さて、絶対早目に行って場所取りが必要だと思ったので、15:00頃には三渓園に到着し、園内を散策。ちょっと早いかなと思いつつ、鐘と笛の音に誘われて屋外会場に。既に観覧席には座って場所取りの人たちがいまして、17:00でしたが私もお席を確保。ステージでは演者の方々が、その後ろの建物の縁側では奏者の方々がリハーサル中でした。
待つことに90分、いよいよ始まりました。
演目は下記の通り。
祭祀舞 豊栄舞 ( とよさかのまい )
祭馬楽 伊勢の海
管楽 越殿楽 ( えてんらく )
蘇莫者破 ( そまくしゃのは )
舞楽 長保楽 ( ちょうぼうらく )
還城楽 ( げんじょうらく )
今回の公演は横浜市雅楽の会の方々の出演です。演奏者だけで22人(?) 程ズラッと並びまして、私が見て分かる範囲で、箏、琵琶、横笛、笙、ひちりき、鐘、と言ったところでしょうか。屋外での公演の為、周りの虫の声、主に鈴虫と松虫。
「豊栄舞」では、女性の舞の方が2人登場。花を持ち、髪にも花を飾り、女性らしいたおやかな踊りです。以前見た、「今様」に似た感じです。
次の「伊勢の海」「越殿楽」「蘇莫者破」は舞は無く、演奏のみ。建物の縁側に居た楽師たちが全員中央のステージに陣取っての演奏です。人数が多いので、ステージ上がギッシリ。物凄い至近距離で演奏を拝見しました。
曲と曲の合間に解説が入るのですが、なにせ雅楽は初心者ですので、イマイチ分かったような分からないような。
休憩を挟んで後半2曲は舞が入りました。
「長保楽」では男女2人ずつ計4人が登場。衣装も華やかで見応えがありました。その動きはまるで太極拳の様です。ゆっくりした動きで体重移動をする様子が分かります。
最後に演じられた「還城楽」は中国のお話しがベースで、地元の人々が蛇を食べて楽しんでいる様らしいです。舞手は1人で、途中蛇を持った人が1人登場します。もちろん作り物の蛇です。この舞は仮面を付け、衣装も毛皮の付いたエプロンの様で、特徴的でしかも派手で、印象に残ります。多分、おめでたい席などで舞うコミカルな演目なのだと推測致します。お神楽で似たようなものを見た事があるように思いました。
休憩が15分ありましたが、18:30から20:25位まで、かなり濃厚に「雅楽」を楽しみました。「雅楽」とバリの「ガムラン」は、少し似ていると思います。使われている楽器が笛や鐘だから、そう感じるのかもしれません。「雅楽」で使われる楽器の大半が木製なのも興味深く、まるで木管楽器のオーケストラの様ですらあります。中々、「雅楽」を見る機会も無いので、行って良かった。
その頃には、月も綺麗に出ていました。観月会だったのを忘れそうでした。このイベントの期間は21:00まで三渓園は開いています。京都まで行かなくても、風流で楽しいお月見イベントがあって良かったです。