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海堂 尊 著「トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう」 働き者の自分の身体に気がつく

このところ、「チーム・バチスタの栄光」で有名な、作家であり現役医師の海堂 尊 さんの「トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう」を読んでいました。
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この本は、小学生か中学生か、子供に向けて書かれたものらしいのですが、すごく分かりやすく身体の機能や配置を説明してくれる本です。ヨシタケシンスケさんのイラストも可愛く、とにかく医学の入門書としては最高です。
 
医療の話、医学の話は、大人であっても素人には何が何やらさっぱり、ということが結構あると思うのですが、子供に判るように書いてあるので、バッチリ分かります。昔、科学の時間にそういえば習ったよな~というような懐かしい記憶がうっすらと蘇ってきます。そして、きちんと理解できると「なるほど ! 」と膝を打ちたい気分です。
 
ホント、人間の身体というのはよく出来ていますね ! しかも、人間一人一人が特に「あっ、今、あっちをこうして」「異物入っちゃったから、阻止して」とか、いちいち指令を出さなくても、オートマティックに脳が指令を出してくれるし、消化や吸収についても、各臓器が「心得てます」「お任せあれ ! 」とばかりに、いい具合に処
理してくれます。それを考えると、人間ってホント、よく出来ています。
 
今回、この本を読んでみて、今更ながら「へぇ~」と感心することが多々ありました。おおざっぱにでも自分の体のことを知っていないと、いざという時に困ると思うのです。例えば、消化器として一緒に語られる胃と腸の働きでも、消化するのは胃で栄養分の吸収は小腸、水分の吸収は大腸というのを知りました。昔習ったとは思うのですが、意識しなくても勝手に身体が毎日やってくれているので、栄養と水分が吸収される場所が違うとは、気づきもしませんでした。膵臓なんて、すごいですよ。1日1ℓの消化液を産生する上に、内分泌臓器として血糖値を下げるホルモンであるインシュリンまで出すんです。
 
たとえば、具合が悪くなって病院に行ったものの、何科にかかればいいのか分からないことって結構ありますよね。それで、とりあえず受け付けで相談して、案内された科にかかったりするわけですが、まったく的外れのことってあります。そんな時、大雑把でも身体の中身の成り立ちや働きを知っていれば、少しでも早く的確な場所にたどり着けるかもしれません。第一、きちんと症状を伝えられると思います。それって、重要です。
 
身体というのは生まれてから死ぬまで一生お付き合いするものなのに、あまりにも無意識というか無防備というか関心が低いというか、何かの不具合が出るまでほったらかしと言っても過言ではないと思うのです。身体の働きをざっくりでも知って、自分の身体に感謝しつつ、大切に使い、今後も末永くお付き合いしていきたいと思います。
 
自分の内部のことが分かると、現代日本の医療問題がニュースになった時など、自分の事として考えられるし、医療ドラマを見ても、何も知らないで見るより面白くなるというオマケもありそうです。
 
「トリセツ・カラダ」というこの本を、素人の一般的知識として、一読される事を万人にお勧めいたします。