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「世紀の日本画」展で「日本の美術の祭典」を締め括る

3月15日(土)に、「世紀の日本画」展を見る為に、東京都美術館へ行ってきました。

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日本美術院が再興されて100年で、その記念の特別展とのことです。日本美術院の歴史は近代日本画の歴史だそうです。私はあまり親しみがない分野です。この機会に近代日本画も見ておこうかな、くらいの軽い気持ちで出かけました。

また、先に東京国立博物館で公開された「クリーブランド美術館展」「人間国宝展」と、この展示が3つで「日本の美術の祭典」と銘打った企画展らしいです。実は、先の2つのチケットを買った際に、おついでに勢いで購入したので、行かなくちゃ、と言うところです。

入ってすぐに重要文化財の展示です。狩野芳崖の「悲母観音」。観音様なので女性のはずなのですが、ヒゲがあり、女性的なたおやかさと母性的なお姿が不思議な感じです。ヒゲ、いらない。

橋本雅邦の「龍虎図屏風」は、日本画では描き尽くされた感のある龍虎図ですが、波の表現など、随所がなんとなくモダンな感じです。虎のずんと進んでくる前足の毛の感じ、足の裏の感じが良いです。

色々な新しい表現の日本画が並んでいます。黄土色の一面の砂漠を駱駝の隊列が行く雄大な屏風は、平山郁夫の「絲繍之路天空」。平山郁夫を一躍有名にしたシルクロードのシリーズだそう。

重要文化財今村紫紅の「熱国之夕」。アジアを旅して、各地の要素を取り入れた想像の風景が描かれているのですか、無茶苦茶可愛い。この作品のノートとかグッズがあったら欲しいくらいです。

岩橋英遠の「道産子追憶之巻」という横に長い作品。アイディアが効いていてとても楽しい作品です。スタートは冬籠りしている熊の親子だったり、木のうろに身を寄せているフクロウの姿が描かれており、外は一面の雪景色。進むと、春。雪が溶けた木のに花が咲いています。進むと満開の花。田畑で農民が働いています。トンボの姿。進むとトンボの数が増え、一面トンボ。赤トンボの姿が出て来ると、夕焼けに農民が稲を干しています。さらに進むとまたしても冬景色。外は一面の雪景色ですが、温かい家の中で家族が楽しそうに集まっています。外では、雪の中、屯田兵が行進しています。部屋の3面をぐるりと取り囲むこの作品、楽しくて、好きです。

苦手意識があった近代日本画ですが、見てみれば、結構面白い作品もあり、日本画の意外な自由さを知りました。

1時間もあれば見終われるので、気楽に出かけてみるのも良いかもしれません。