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物足りない 「風景画の誕生」展

渋谷の文化村で開催中の「風景画の誕生」展に行きました。この展示会はウィーン美術史美術館が所蔵している作品の中から、いかにして「風景画」が誕生してきたかを探っていくというものです。
 
構成は以下の通りです。
 
第1章 風景画の誕生
  第1節  聖書および神話を主題とした作品中に現れる風景
  第2節  1年12カ月の月暦画中に現れる風景
  第3節  牧歌を主題とした作品中に現れる風景
第2章 風景画の展開
  第1節  自立的な風景画
  第2節  都市景観としての風景画
時祷書と月暦画の世界
 
正直言って、かなり退屈でした。ウィーン美術史美術館はもっと色々持っているはず。メインになる絵画が今回1枚も無いというイメージです。
 
「ビロードのブリューゲル」とか「花のブリューゲル」と呼ばれるヤン(父)の作品が数点、その息子のヤンの作品もありました。ヤン(子)の作品は初めて見たかも。でも、ヤン(父)のパパであるピーテル・ブリューゲルの作品を1枚でも借りられなかったものか。版画でもいいのに。ウィーンの美術史美術館と言ったら、ピーテル・ブリューゲルのコレクションで有名な美術館なのですから、そこはなんとかして欲しかった。
 
今回の目玉かしら、と思うのは、美しい時祷書の展示です。「ベリー侯の豪華時祷書」は、有名らしく、結構他でも見た事があるのですが、一つではなく何冊も作らせたのですね。ホント、豪華で美しい。そのレプリカをめくって眺められるのですが、嬉しくて全部めくって絵を眺めました。今回はこのコーナーが一番良かったです。
 
それ以外では、ルーカス・ファン・ファルケンボルフの「夏の風景」が楽しい。黄色く実った作物を刈り入れている村人たちの姿、まん前にお昼ご飯でしょうか、皆でお粥らしきものをかきこんでいる一団の姿、羊たちが草を食んでいる草地、更に奥には黄色い畑と民家、更に更に奥にはうねる川と山が見えています。農作業と風景が一体化している作品は、生き生きしていて見ていて楽しいです。
 
ウィーンに行きたくなってしまいました。ウィーンの美術史美術館へ行きたくなってしまいました。何だか、消化不足のような展示会です。

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