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江戸時代の中年女性の旅もの「ぬけまいる」

昨年の正月休みに読もうとして図書館で借りた本が8冊あります。昨年は新型コロナウィルスの影響で、図書館が閉まったりして、正月に読み切れなかった本がなかなか借りられずに、読み終わるまでに時間がかかりました。それでも昨年中に7冊はきちんと読了。1冊だけ、年を越してしまいましたが、この度やっと読了できそうです。

 

それが、浅井まさて作「ぬけまいる」。以前ドラマで見ていたので内容は分かっているのですが原作を読んでみたくて。

 

江戸時代のアラサー3人娘、現代では中年3人組と言ったところでしょうか、それぞれに悩みがあり、着の身着のままお伊勢参りをする「抜け参り」に出かける話。母親の飯屋を手伝いながら密かに戯作者を目指すお以乃、大店を切り盛りするお蝶、武家の奥方お志花の3人は娘時代は「馬喰町の猪鹿蝶」と呼ばれたきっぷのいい3人娘だったものの、今やそれぞれの道に進み、なかなか会う事もなかった友人同士。

江戸時代は女性が旅をするのは今では考えられないほど大変で、突然旅だったので手形もなければ、それぞれが必要な旅費もなく、言い出したお志花に借りての旅。途中、お金を巻き上げられたり、知り合った老夫婦の茶店を手伝って儲けたり。いく先々で出会う人とのエピソードで、3人がそれぞれの力を発揮して旅を続けていくという人情旅もの。

時代は違えども女性たちに悩みは尽きず、それでも前を向いて進んでいく姿に気持ちが明るくなる作品でした。

自分は3人の誰に似ているかな、と、きっと女性の読者は自分と登場人物を重ねながら読んでいるのではないでしょうか。

 

あと数ページで読了。2020年の正月休みにの宿題を、やっと終えるきぶんです。

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