ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

現代にも通じるテーマ パール・バック『大地』

夏から秋にかけてパール・バックの「大地」4巻分を読んでいました。先日、何とか読了。100年近く前に書かれた作品ですが、今の時代でも十分通じる問題を描いており、面白く読めました。

アメリカ人宣教師の父を持ち、人生の大半を中国で過ごしたバックがこの作品を書いたのですが、アメリカ人の女性がどうしてこんなに中国の事を知っているのか、どうして中国の貧民、農民、富豪の暮らしを知っているか、と不思議になるくらい自然に描かれているのが凄いです。

物語の展開が早く、どんどん読めるのと、一つの家族の三代に渡る大河ドラマで、その時代その時代で主人公が変わるものの、登場人物は同じ人物が出てきます。どの人物に感情移入できるか、登場人物が多いのでご贔屓が見つかりそう。

中国の歴史が揺れる中、一代で貧農から大地主にのし上がった王龍(ワンロン) 、その妻で奴隷だった阿蘭(アーラン) の代の物語が面白かったです。二代目の息子たちの話は、私はイマイチ、三代目の孫の代は彼を取り巻く時代や環境が王龍の頃と大いに変わり、現代の青年の悩みに通じるような悩みや、人物造形に物語自体が全く古くないと感じました。

大河ドラマ好きの方におススメです。


f:id:winewinewine2525:20221103195501j:image

f:id:winewinewine2525:20221103195727j:image

f:id:winewinewine2525:20221103195456j:image

f:id:winewinewine2525:20221103195854j:image