いやぁ、驚きました。歌舞伎俳優の中村勘三郎さんが、亡くなりました。食道がんの手術を受けていたのですね。57歳とはあまりにも早い死です。ニュースで見たのですが、京都・南座で息子さんが勘九郎の襲名披露公演だつたとか。よく「親の死に目にも会えない」なんて言いますが、なんとも役者とは辛い商売ですね。ご子息たちは勘三郎さんにお会いになってから、舞台に立ったのでしょうか ?
思えば、私が見た歌舞伎の舞台は、まだ勘九郎だった頃の勘三郎さん主演の演目でした。怪談だったと思うのですが、一人で六役と、一瞬で着物もメイクも変わる早変わりで、客席を沸かせていました。あまりにもその最初の舞台が面白かったので、それからしばらく毎月、私は歌舞伎座に通いました。
勘三郎さんは俗に言う「イケメン」俳優ではありませんが、華のある役者だったな、と思います。コクーン歌舞伎や中村座のニューヨーク公演をはじめ、舞台でも歌舞伎のみならず他のお芝居でも活躍されていたし、テレビドラマでも楽しませてくれました。縦横無尽の大活躍です。残念でたまりません。もっと私たち観客を楽しませて欲しかったですね。
中村勘三郎さんのご冥福をお祈りいたします。
