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川口市立中央図書館 記念講演「梨木香歩 『星と地図・本と図書館』」

川口市立中央図書館の来館者1000万人記念講演会として、「梨木香歩 『星と地図・本と図書館』」が本日、川口市フレンディアで行われました。ハガキで応募したところ、当選したので行って来ました。
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当初400名ということでしたが、応募者が多かった為、+150名で、本日550名の観客になったので、ホールにぎっしり人が入っている状態である旨、お知らせがありました。そして、市民だけでなく、日本全国から応募があったとかで、事前に挨拶に立った市長さんが、「市民以外の方、挙手をしてください」と言われ、挙手をした人の多いこと ! 半数以上が市民ではありませんでした。そういう私も市民以外の一人です。
 
さて、紹介された梨木さんですが、小柄な感じの良い方でした。マスコミ嫌いということで、ほとんど写真などがなく、経歴も伏せられているようで、お顔も初めて見たように思います。声も感じよく、ゆっくり誰にでも分かるようにお話されました。旅を沢山されている方だな、とは、著書「鳥と雲と薬草袋」を読んで思っていましたが、今回もアイスランドクロアチアなどのお話がでました。
 
そして、後半で本と図書館について、これほどぴったりという作品があったので、と朗読がありました。私が聞きそびれたのか、作品名を仰らなかったのか、朗読が始まりました。その作品は本好きにはたまらないようなぐっと来る内容で、物語の展開や舞台になっている場所や、名前や、そんな色々から、もしかしたらブラッドベリかしら・・・と聞きながら考えていました。
 
40年勤めている司書が図書館の戸締りをしようとしている夕方、一人の大尉が訪問します。彼は、20年前その図書館に毎日のように通っていた少年で、司書と大尉のやりとりから図書館や本、そしてその管理者である司書の存在というものが、彼の人生にどれだけ大きな影響を与えていたかが明らかになってきます。
 
そんなような話でして、まさに本と図書館というタイトルの講演にぴったりです。気になったので、帰宅してから調べたところ、どうやらブラッドベリの「交歓」という作品のようです。「瞬きよりも早くむという短編集に収録されているようです。機会があったら、是非読んでみたいと思います。
 
さて、本日の梨木さんのお話でなるほど、と思った言葉がありました。
 
本を読むことは星を見ることに似ている。
旅に出ることは風に吹かれることに似ている。
 
こんな風なことを仰っていたようです。星というのは、自分がどこに居るかを測る道具です。本を読むというのも、自分がどんなことに興味があってどこを向いているのか、どこに居るのかを知らせてくれる。旅に出ること、風に吹かれること、実際にそこに行って経験してみなければ分からないことということで似ている。そんな風に理解いたしました。
 
ロビーで、梨木さんの本の販売もされていて、出版社別になっていたので、各出版社の方らしい方たちがPR兼販売員になっていました。最新作として、「家守綺譯」の続編「冬虫夏草」が10月31日に出るそうで、それも置いてありました。
 
1時間30分でしたが、講演者の選択も良いし、楽しい講演会でした。
 
川口市立中央図書館には、常日頃からお世話になっていて、1000万人の来館者でのお祝い講演会でしたが、2000万人来館のお祝いの時も、是非及ばれしたいと思います。まだまだ当分、図書館にはお世話になりますので、これからもよろしくお願いしたいです。