ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

「白菜」を見に、「台湾 故宮博物院 神品至宝」展

昨日の7日2日(水)は、仕事がいつもより1時間早く終わる日に当たっていたので、更に2時間お休みを頂いて15:30に退社して、一路上野の東京国立博物館を目指しました。
 
現在、東京国立博物館では「台北 国立故宮博物院 神品至宝」という展覧会を行っています。会期は6月24日~9月15日まで。まだまだ先があるじゃない、とのんびり構えていたところ、先日のバス・ツアーで席が隣になった方が、「白菜だけは2週間の公開なので平日に行って来た」とおっしゃったので、よく調べたところ、なんと今回の目玉である「白菜」だけ7月7日までの公開です。これはすぐにでも行かなくては・・・。ついでに7月7日までは20:00までやっています。と、いうことで、早引きして行って来ました。
 
事前に混雑具合をチェックしたところ、「白菜」は200分待ちになっていました。200分って・・・3時間20分かいっ!! それだけでも気持ちがなえますが、他に予定が立ちそうにないので突撃です。
 
私が到着した16:00頃は「白菜」は180分待ち、それ以外は30分待ちとなっていました。とりあえず「白菜」の長蛇の列のお尻に付きましたが、すぐに私は最後尾ではなくなります。前には蛇行して列が続いています。係りの方に尋ねたところ、19:00までに列に並べば見られますとのことで、先に「白菜」以外を展示している平成館へ向かいました。
 
今回の展示は、「白菜」のみ本館の1室で展示、それ以外は平成館で展示されています。平成館は30分待ちとのことでしたが、並んでいると結構どんどん進み、20分くらいで中に入れました。
 
この展示会、とにかく展示品の数が多いです。これでもかこれでもかと展示が続きます。前期は178点に7日までは「白菜」を加えて179点でしょうか、とにかく多い。しかも、人が多く良く見えない。コーナー分けも10にも分けられ、見ても見ても続いていく感じです。最初の方は書のコーナーで、正直言って何が書いてあるのか分からない上、それを書いた人がどういう人か、どういう時代にどういうシチュエーションで書かれたのかを知らないため、見ても見ても良し悪しが分かりません。ただ、これは好きだなとか、あまり上手ではないのでは ? とか、そんな感じを漠然と受けるだけ。書道を長くされている方などが見ると、素晴らしい作品ばかりなのかもしれません。生憎、知識が伴わず、ただ流しただけという感じです。
 
平成館は第1会場、第2会場に分かれていますが、工芸品などが並んでいるコーナーの方が人気があったようです。今回、青磁をいくつも見ました。景徳鎮の焼き物も何点も展示され、白地に青い絵が付けられた器の美しさを堪能できます。
 
透かし彫りのテクニックは素晴らしく、一見の値打ちありですが、好きかと問われれば、「No」と答えたくなる作品です。また、漆を使った器物も何点か展示されていますが、私としては好きではありません。漆を使ったものは、正直言って日本の品の方が技術的にもデザイン的にもはるかに優れており、素晴らしい物があると思います。
 
今回の展示で好きな作品は、偶然出てきた黒と白の石を彫って作ったと言われる「人と熊」という象で、5~6cmくらいのサイズですが、子供と熊が相撲をとっています。熊の表情や耳・しっぽなど、子供の表情などが可愛く、これは大のお気に入りです。ストラップとか、グッズを作ったら売れそうです。
 
「白菜」の列に並ばないといけないので、平成館の方は大急ぎで回りました。それでも1時間40分もかかり、足が痛くてたまらず、休憩室で一服。やれやれ、と立ち上がって「白菜」の列に並びました。18:20くらいに並んで、待ち時間は80分になっていました。しかし、結構早く進み、「白菜」本体とご対面するまで、たった45分しかかかりませんでした。でも、見る時間はほんの5分というところです。
 
「白菜」はガラスケースに入れられていて、周りをぐるりと回って見ます。1列目は立ち止まらずに見てくださいということで、とにかく一目お目にかかりましたってな感じです。更に見たい場合は、2列目に出て見るのですが、この位置からはいくらでも見ていて良いとのこと。右に行ったり左に行ったりして見ましたが、そんなに何十分も見ていられず、結局トータル5分で退場です。
 
話題の「白菜」ですが、正式には「翠玉白菜」と言います。何で翡翠で白菜を作ったのかしら、いくら色が似ていて丁度良かったからって、何で白菜 ? と不思議に思いながらも、実に良く出来ています。白いところは白菜の水分の多さ、透けて下の葉が見えそうな感じまで表しています。緑の葉の上部は柔らかさを感じさせます。更に停まっているキリギリスとイナゴは白菜の色と同化して、どこにいるのか探すのが大変なくらい。本物のイナゴとキリギリスの様です。この「白菜」を代表作として、当時の中国では、こういった彫刻作品が流行していたのかもしれません。透かし彫りの作品の数々を見ても、ここに通じるものがあるのかもと思います。あの白く輝く「白菜」の肌の白さは何とも言えぬ美しさを湛えています。
 
こんなに異常な状態ではなく、普通に博物院に行って、今回見たお宝をじっくり見てみたいと思います。やはり、一度、台湾に行って、故宮博物院へ足を運んでみないといけないかもしれません。行ったことのある人に言わせると、「丸1日では時間が足らないので、3日くらい通ったほうがいい」そうです。お宝を見るには、覚悟が必要ですね。
 
ただ、今回の展覧会は「白菜」抜きでも見に行く価値はあると思います。そしてかなりお腹一杯になるのを、覚悟していかれることをお勧めいたします。