ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

戸井十月写真展「路傍の人」を見に行ってきました

戸井十月の写真展「路傍の人」を市ヶ谷のセルバンテス文化センターへ見に行ってきた。
 
イメージ 1
しばらく前にNHKで番組をやっていたような、その予告を見たのと、医師の鎌田實先生のブログで紹介されていて、興味を持ったので。
 
戸井十月という人については、何も知らなかったので、事前にプロフィールを調べたら、作家や映画制作・出演など、色々なことをしている人らしい。この写真展は12年に渡り、オートバイで五大陸走破した際にとられたものだとのこと。詳しくは氏のホームページを参照いただくとして、今回の写真展。私は、楽しませていただきました。
 
私は写真展って好きで、どこかで面白いのをやってると知ると、ちょこちょこ出かけていくようにしている。
こういう世界的な旅の写真は面白い。いくら地球が小さくなったとは言え、まだ個人では行きづらい所は色々あって、しかも女性は男性よりも行き辛い場所が多いと思う。アフリカの各国やアジアでも、南米でも、ちょっと行ってきますというわけには行かない場所の人々とそこの生活を映し出した写真を見るのは面白い。
 
アフリカのどこかの国の子供たちの写真は良かったな。目の輝きが違うのだ。笑顔がまぶしい。彼らは、日本ほど豊かな環境に身を置いていないけれど、その胸には希望の灯がともっている。それが輝く笑顔になって炸裂している。どこかの国境を越えてすぐの市場の若い母親の笑顔も素晴らしい。南米でジャガイモの袋の脇で眠っている少女の姿。農作業にいそしむイランの男たち。木製の自転車に乗るアフリカの男。どの顔も懸命に生きている輝きに満ちている。この写真展の被写体の人々は、一人もセレブリティなんていない。金満家もいないようだ。ただ、どの人も自分の境遇を生真面目に生きている人々だ。その命の賛歌のような笑顔が映し出されている。
 
バイクを停めて佇む戸井氏の姿が写された写真がある。赤い道がえんえんと続いているだけで、何も周りにない。自分で進まない限り、どこにも行き着けない。世界は広いな、とつくづく感じさせてくれる一枚だ。
 
戸井氏はそのプロフィールを見る限り、もう決して若者、とは言えない年のいい大人だ。だけど、こういう旅をする人は、その心にいつも少年や子供の自分を抱えているのだろう。
 
近年、日本の若い人たちの海外旅行離れがはなはだしいそうだ。情報がどんどん入ってくる時代で、わざわざ自分で海外に行かなくてもいいと考えるのだそうだ。でも、情報は情報でしかないし、誰かの体験談はその人の体験談でしかなくて、行かないと自分では体験できない。行きもしないのに、行った風のことを言ったり、人の体験を自分のことのように語ったり、偉そうにそんなことをしてほしくない。とにかく、自分で出かけて行って見てみること、体験してみること。そして、どうしても行けそうにない所はテレビの旅番組やこういう冒険旅行の人にお任せして、そのエッセンスを楽しむのでもいい。
安全な旅を楽しみたい。
 
この写真展は見に行って良かった。比較的若い人が少なかったのが残念だ。