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見所満載「ウィーン・モダン展」

今日は会社帰りに六本木にある国立新美術館で開催中の「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展に行きました。

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毎週、金曜・土曜は夜8:00まで、7月は9:00まで開催しているので、行ってみました。実は、今回とても驚いたのですが、職場のある青山一丁目駅から都営線で1つ目、2分で六本木駅です。9ヶ月も青山一丁目に通っていながら気が付きませんでした。つまり、この美術館に行く用事が無かったわけです。

美術館公式ホームページによると六本木駅から徒歩4分。しかし、駅を出て地上に辿り着くまでに5分以上はかかります。確かに地上に出れば徒歩4分かもしれません。

やっと美術館に辿り着いて、展示会に入ったのが19:15。はたして2時間足らずでみられるのか?今回展示の規模が分からず、ちょっとしたかけで、出かけました。

構成は以下の通り。
1.啓蒙主義時代のウィーン 近代社会への序章
1-1 啓蒙主義時代のウィーン
1-2 フリーメイソンの影響
1-3 皇帝ヨーゼフ2世の改革
2.ビーダーマイアー時代のウィーン
2-1 ビーダーマイアー時代のウィーン
2-2 シューベルト時代の都市生活
2-3 ビーダーマイアー時代の絵画
2-4 フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー 自然を描く
2-5 ルドルフ・フォン・アルト ウィーンの都市景観画家
3.リンク通りとウィーン 新たな芸術パトロンの登場
3-1 リンク通りとウィーン
3-2 「画家のプリンス」ハンス・マカルト
3-3 ウィーン万国博覧会(1873年)
3-4 「ワルツの王」ヨハン・シュトラウス
4.1900年 世紀末のウィーン 近代都市ウィーンの誕生
4-1 1900年 世紀末のウィーン
4-2 オットー・ヴァーグナー 近代建築の先駆者
4-3-1 グスタフ・クリムトの初期作品 寓意画
4-3-2 ウィーン分離派の創設
4-3-3 素描画グスタフ・クリムト
4-3-4 ウィーン分離派の画家たち
4-3-5 ウィーン分離派のグラフィック
4-4 エミーリエ・フレーゲグスタフ・クリムト
4-5-1 ウィーン工房の応用芸術
4-5-2 ウィーン工房のグラフィック
4-6-1 エゴン・シーレ ユーゲントシュティールの先へ
4-6-2 表現主義 新世代のスタイル
4-6-3 芸術評価と革新

あ~、疲れた。

こんな時間なのに結構混んでいました。そして、なんとも展示数が多かった!目録を単純に数えたら、なんと400点!見応え抜群です。

構成を見ていただくと分かる通り、とにかく細かく各方面をカバーする様な展示になっています。サブタイトルの「クリムト、シーレ」はこの中に含有されていますが、それだけに在らずという内容で、ウィーンという都市を主役に据えて、いかにウィーンが近代化の道を辿り、世紀末芸術が盛んな街になったか、その時代をじっくりと検証していく様な展示会でした。

クリムト、シーレをお目当に行くと、ちょっと肩透かしかもしれません。

それでも、クリムトだったら有名なところで、首にベロベロベーの様な顔のメドウサのメダル?をかけた黄金仮面の様な「パラス・アテナ」や、日本画の影響を受けたらしい縦長の構図、愛を謳う男女の後ろに亡霊の様な赤ちゃん、若い女、老婆が描かれた「愛」、撮影OKだった「エミーリエ・フレーゲの肖像」が見られます。初期作品として寓意画も展示されて、素描も沢山出ています。写真などでいつもクリムトが身につけているスモックも展示されていて、これってブルーだったんだ、と実物を前に思いました。傷みもなく良い状態で展示されていました。

エゴン・シーレはチラシにもなっている「自画像」、「ひまわり」「死の床につくグスタフ・クリムト」辺りが見所でしょうか。

分離派の画家の作品も展示されて、その特徴が正方形の画面を好むこと、というのは初めて知りました。「ウィーン分離派」はとても有名なのに、なぜか個別の画家の作品を今まで見た記憶がありません。

ココシュカの作品も16点展示されていて、この時代の画風が好きな方は満喫できるのでは。

絵画以外に当時の生活用品としての銀器やカトラリーなど、デザインも優れ、お洒落なものが沢山あり、現代でも通用します。生活用品以外にも、女性用のアクセサリーは素敵な物が多く、レプリカでいいので販売したら売れそう。ドレスも素敵だし、建築のデザインも素晴らしい。当時のウィーンがどれだけ凄かったかが伺える展覧会でした。

クリムトの作品を見たいと出かけたのですが、それ以外も素晴らしく、もっと時間を取って回りたかったです。

「エミーリエ・フレーゲの肖像」のドレスを再現したコーナーがあり、そちらではスマホを使って作品の顔の部分に自分の顔を入れて撮影するというサービスがあるのですが、なかなか上手く出来ないのでした。また、展示の「エミーリエ・フレーゲの肖像」は撮影OKの為、皆んなパシャパシャやるのに夢中で、じっくり絵を見られないのが玉に瑕です。

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お土産コーナーも充実していたのですが、なにせ時間が無かったので、全てが駆け足でした。

8月5日まで開催していますので、これから行かれる方は、十分な時間を取って行かれることをお勧め致します。ほんっと、楽しいです。