農産物の出荷停止につづき、今度は東京でお水騒動。
まだまだ地震の影響は続きます。
私の地元でも本日また停電。駅を出たらまたしても真っ暗。クッキーをかじって電気が来るのを待っていたら、30分ほどで電気がきました。
プロ野球もそうですが、企業の考え方って、こういう非常事態の時に顕著に出るように感じます。
さて、私の勤めている事業所は、17:30まで勤務して、その後帰宅する人は帰ってよし、泊まる人は部屋を公開します、食料は各自でどうにかするように、とのお達しが出ました。
この事業所は不思議な勤務体制で職員は早番9:00~17:30、遅番9:30~18:00という、あまり意味の無い早番・遅番があります。なので、遅番の人は30分早く仕事を終えられるということです。といっても、えんえん余震が続いていて、あまり仕事に身が入っている人はいませんでした。
もうこの時点でJRは全線止まっていたので、帰宅困難な為居残り決意。まず、近所のコンビニへ買出しに行きましたが、お弁当・おにぎり・カップ麺・お惣菜とうはすでに完売。2件目で、偶然できたてのスパムむすびが目の前に登場、迷うことなくむんずとつかんでいました。
デスクで暇をつぶすも、ネットで情報収集したくても、制限がかけられて見られないのです。職員のPCでもダメで、各自細々と携帯で情報収集している有様。つい先日サーバーを入れ替える前は、ネットはつながっていたのですが、メールすら送れず。
「女子休憩室が使えますよ」とお声がけいただいたので、移動。初めて入りましたが、畳のお部屋。華道部などの部活で使っているようです。まるで温泉旅館のよう。テレビも見られるので、情報はここで収集。厚めの座布団もあるし暖房も入って快適です。
さて、ここでくつろいでいる間に事業所内のさまざまな様子が色々な方の口から語られ、とても興味深かったのです。
非常時にそれを誘導する委員会があるらしいのですが、地震がきてから、その委員会を招集する役の方がマニュアルを探していたこと。
働いているのは、職員以外に非正規職員としてパートと呼ばれる職員とバイトと呼ばれる人がいます。地震のあと、残っている人の人数を各部数えたらしいのですが、職員の人数しか数えなかったとのこと。つまり、パートとバイトと呼ばれている非正規職員は見捨てられているのです。
つい先日、非常食の乾パンを新しくしたばかりなのに、食料として提供されないのはいったいどうしてか、と職員の方で言い出した人がいたり。
総務の偉い方に「何もしてやれないから帰りなさい」と言われた秘書の話とか。
食料を自分でなんとかすべく、理事たちは立ち食いそば屋などに走ったとか。もっとも、もっと下っ端はカップ麺を食べていましたが。
ヘルメットを被って帰宅している人もいるのに、この事業所では各部にたったひとつしかヘルメットがなく、誰が被るかもめそうだという話。
外の居酒屋で飲んできて、さらに職場で朝まで酒盛りをしていたグループがいたとか。
もう色々。
中には帰れるのに騒ぎたくて残っているらしい人もいて、いやはやまったく。
なんと言おうか、かなりゆるい事業所です。
そして、非正規職員は人間扱いされていない現実がこんなところで出てしまいましたね。
もっと早い時点で帰宅してよいというお達しが出ていれば、明るいうちから歩ければ、夜歩くより危険が少なかったのではないかと思います。夜中に自宅にたどり着いた、という方も何人もいました。
次に勤めるなら、非常時にしっかりしている組織にしたいものです。