ama-ama Life

甘い生活を目指しています。

#小説

今日はプランB

私の住む埼玉県蕨市には幕末・明治期に活躍した河鍋暁斎の美術館があります。そのご縁なのか先日、直木賞を『星落ちてなお』で受賞した澤田瞳子さんを迎えての文学シンポジウムが開かれる事になりました。本日の9:00から市立図書館で整理券が配布される事に…

幸福の本質を「村をはなれて」で読む

またしてもお天気は崩れがち。天気予報では曇りという事になっていたのに、時々小雨。 在宅2日目。本当は出かける予定だったのですが、昨夜お腹を壊してしまい、今朝になってもギュルルル〜とお腹が訴えていた程。単純に食べ過ぎなんですが、昨夜は辛かった…

ローラン・ビネ「言語の七番目の機能」

ローラン・ビネの「言語の七番目の機能」を昨日読了。 凄いものを読んでしまった。無茶苦茶面白かった。80年代のフランス、綺羅星のごとき知の巨人たちが実名で登場する。しかも、そんな事書いちゃって訴えられないか、著者書きたい放題、やりたい放題。今の…

皆川博子 最新作 『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』を読む

皆川博子さんの最新作『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』をお盆前に読みました。『開かせていただき光栄です』『アルモニカ・ディアボリカ』のエドワード・ターナー3部作の最終巻。 今回は独立戦争中のアメリカが舞台。モホークとコロニストの間に生…

ミス・リードとロザムンド・ピルチャーを読む試み

7月はミス・リードとロザムンド・ピルチャーを読むぞ!と決めて過ごした7月。 実際にはミス・リードの「フェアウエーカー・クロニクル」の初期3部作である「村の学校」「村の日記」「村のあらし」を読了。スタートの「村の学校」がいつも行っている図書館に…

ミス・リードの描くフェアエーカーに遊ぶ

今年の7月はミス・リードとロザムンド・ピルチャーを読もうと月初に思い立ちました。 川口市立図書館に行く都度、何年も前から必ず目の端に入ってきて、いつかは読もうと思いながら幾星霜。 何をそんなに戸惑っていたかと言うと、ミス・リードのフェアエーカ…

読書が進む悪天候

このところひたすら本を読む日々。天気が悪い事が多いので、家に居る事が増えて、とにかく読んでいます。 なんでも良いわけではないものの、図書館で新刊を手に取ると、つい読んでみたくなり、初めて読む作家のものも読んでいます。 今年はこういうのを読も…

江戸時代の中年女性の旅もの「ぬけまいる」

昨年の正月休みに読もうとして図書館で借りた本が8冊あります。昨年は新型コロナウィルスの影響で、図書館が閉まったりして、正月に読み切れなかった本がなかなか借りられずに、読み終わるまでに時間がかかりました。それでも昨年中に7冊はきちんと読了。1冊…

読むもの不足

通勤途中に読む本がありません。今、上巻を読み終わって下巻に行きたいのに、下巻が手元にありません。 図書館がお休みです。2つの図書館を利用しているのですが、どちらもお休み。これは困ります。 長い正月休みに読もうと思っていた本で「ウルフ・ホール」…

きちんと考えるきっかけにしたい

三連休最終日。 この年末年始、ずっと読んでいた五木寛之の「親鸞」シリーズ。本日は遂に完結篇の上巻を読了。あと1冊。 この作品はお坊さんが主人公なので、難しいのかと思っていたが、読み始めたらあっという間。親鸞という1人の人間の成長記でもあり、浄…

ドラマを見て、本を読む

【冬休み3/9日目】 もうお休みに入って3日目。すっかりお休みモードで、朝はのんびり起きています。とてもじゃないがお勤めの日の様な早起きは無理。 今日は上野の森美術館で開催中の「ゴッホ展」に行こうと思っていたところ、大河ドラマ「いだてん」のダイ…

読書記録2016 4 (10月~12月)

【2016年読書記録 10月~12月】 利休の闇の感想 この著者は初読み。文章が読みやすく、どんどん読める。利休と秀吉の関係を茶湯を通して展開していくが、ちょっと物足りない。利休の闇の部分にのみ焦点を当てた作品で、光の部分があまり描かれないので、こ…

読書記録2016 3 (7月~9月)

【2016年読書記録 7月~9月】 眩の感想 葛飾北斎の娘で、「江戸のレンブラント」と呼ばれる女絵師、應為(お栄)の半生が描かれる。父であり師匠である北斎の工房で働き、仕事でも衣食住でも父を助けて更に自身も絵師として腕を磨く日々。絵の出来が悪いと嘆く…

読書記録2016 2 (4月~6月)

【2016読書記録 4月~6月】 悪霊島(上) (角川文庫)の感想 事件は起きているものの、何と無くまだ起きていない様に感じられるゆっくりペース。「鵺の鳴く夜は恐ろしい」と言う、キャッチコピーが素晴らしいが、まだ事件の材料集めの様な前半。金田一耕助は今…

マンガ「アドルフに告ぐ」

手塚治虫の「アドルフに告ぐ」というマンガを読みました。 「えっ、今さら?」と言う声が聞こえてきそうですが、今迄読む機会が有りませんでした。タイトルは知っていたいました。 先日、図書館のお勧めコーナーでこの本の1巻を見つけ、直ぐに借りました。ど…

「黒死館殺人事件」 とてもヘン、ペダンチックな法水ワールドにようこそ

日本の推理小説には「三大奇書」というのがありまして、奇抜な、幻惑的なというニュアンスを有する作品のようです。「黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」の3作品です。気になったので、最近ぼちぼち読んでいまして、先日「ドグラ・マグラ」…

「ドグラ・マグラ」 脳髄地獄で身悶える楽しみ

えぇと、ついに読んでしまいました。「これを読む者は一度は精神に異常をきたすと伝えられる、一大奇書」と言われている夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」です。 「読む者は一度は精神に異常をきたす」とは、なんともおどろおどろしいキャッチ・コピーだな、…

メルヴィル「白鯨」を読了

遂にメルヴィルの「白鯨」を読了。各社から翻訳が出ていますが、私が読んでいたのは、岩波文庫のもので、八木敏雄さんの訳です。 岩波文庫版の「白鯨」は、上・中・下の3冊本で、上・中巻は約460ページ、下巻は410ページあります。 通常、私は2、3冊同時並行…

生きる喜び バーネット著「秘密の花園」

この度、児童文学として有名なバーネットの「秘密の花園」を読む機会があった。正直言って、これほど面白く、これほど感動的な物語世界が展開されているとは思っておらず、驚いている。 今回私が読んだのは、大人が読むことを見据えて訳されたものであるらし…

個人的には早くも「読書の秋」到来

最近、なんだかとっても本が読みたい。今現在、読んでいる作品があっても、もっと別のものも読んでみたくて、気持ちが欲張っている感じです。 今年の目標として、「金田一耕介のファイル」20冊のシリーズを読破したいです。それに、最近読んで良かった作家の…

現代の万能感 小説「紙の月」

テレビドラマで見て、良かったので原作を読みました。数年前、角田光代さんの作品は、まとめて数冊読んだことがあるものの、この作品が一番良かった。 あらすじ 結婚して数年しても子供が出来なかった梨花は、銀行にパートに出る。営業として高額預金者の自…

「赤毛のアン展」でモンゴメリと花子の生涯を見る

日本橋三越で開催中の「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」へ行って来ました。 デパートの催事場で開催されていて、営業時間が19:00までの為、近くにいるのにお勤め帰りではどうしても間に合わず、明日までの会期にあわてて出かけました。 さて、会場は狭い中…

読書三昧の日曜日

今日はものすごくのんびりしました。一日外出もせず、部屋にお篭り。今日は本を読んでしまおうと思いまして、朝からずっと読書です。 とにかく本をまとめて読む時間がこのところ不足していて、ここらでどんと読んでしまいたい、という気持ちがありました。こ…

川口市立中央図書館 記念講演「梨木香歩 『星と地図・本と図書館』」

川口市立中央図書館の来館者1000万人記念講演会として、「梨木香歩 『星と地図・本と図書館』」が本日、川口市のフレンディアで行われました。ハガキで応募したところ、当選したので行って来ました。 当初400名ということでしたが、応募者が多かった為、+15…

「読書の秋」 私的にスタート

私は図書館をよく利用しているのですが、ここに来て立て続けに予約していた本の順番が回ってきました。奇しくも2つの図書館でそれぞれ別の本を予約していたのですが、どちらからも順番が来て、予約していた本を借りてきました。想定していたよりも早く番が来…

「人間の絆」 人生とは何か ? と向き合うフィリップの成長物語

世界の名作をおいおい読んでいこうと思っていて、今年は何だかモームづいております。そこで、著者初の長編小説で、自伝的要素が多い作品と言われる「人間の絆」を読みました。文庫本で3冊でした。 あらすじ フィリップは幼くして両親を失い、田舎で牧師をし…

村上春樹の新作発売

村上春樹さんの新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の発売日でしたね。ニュースで見ると、書店の開店時間を早めたお店や、深夜に書店前に行列を作る人がいたり。そんなに人気があるんですね。 深夜に書店前に行列、って「ハリー・ポッター」シ…

「空也上人がいた」 ただ黙って寄り添う事のありがたさ

山田太一の「空也上人がいた」を読みました。 あらすじ 私、中津草介27歳は特別擁護老人ホームのヘルパーだったが、車椅子に乗っていた老女を放り出してしまい、死なせてしまったことから辞職したばかり。市のケースワーカーである重光さん46歳が、個人宅で…

モーム作 「月と6ペンス 」 自分を生きる事の難しさ

先日読んだ「お菓子とビール」が気に入り、引き続きウィリアム・サマセット・モームの「月と6ペンス」を読みました。これは通常、画家ゴーギャンをモデルにしたと言われている小説です。 あらすじ 新進作家の「私」は、今では誰もが「天才」とあがめるストリ…

J・K・ローリング 著 「カジュアル・ベイカンシー」 問題山積みの小説

ここ一週間ほど「ハリー・ポッター」のJ・K・ローリングの初の大人向け小説という「カジュアル・ベイカンシー」を読んでいました。上下巻で約800ページ。 あらすじ イギリスの田舎の町パグフォードでバリー・フェアブラザーが40代の若さで死んだ。彼は町の地…